豊洲市場、開業まで5か月! 周辺はいま、どうなっているのか

2018年5月6日(日)11時0分 Jタウンネット

老朽化した築地市場(東京都中央区)を移転させ、新たな中央卸売市場として開業される豊洲市場(東京都江東区)。


開業日は2018年10月11日と、半年を切っている。


Jタウンネットではこれまで、何度か豊洲市場周辺に行き、現場の様子をお伝えしてきた。


半年を切った現在、周辺はどうなっているのか。ゴールデンウィーク序盤の5月1日、快晴で27度の気候の下、行ってきた。


行き交う車も、通行人は少なく


豊洲市場は5街区(青果棟)、6街区(水産仲卸売場棟)、7街区(水産卸売場および管理施設棟)から構成される。延べ床面積は9万7000平方メートルと、築地市場(28万5000平方メートル)の1.7倍に相当する大きさだ。


記者が「都会の秘境駅」と呼ばれて久しい、ゆりかもめ線「市場前駅」に降り立ったのは、13時半頃。


同駅で降りた人はほかにおらず、ホームには逆方面の豊洲行の電車を待つ作業着姿の男性が1人座っているだけだった。


駅を出て、赤信号で待つ自動車の数を数えてみた。


豊洲駅方面へは4台ほどであったのに対し、市場方面へは10台以上が停車。タクシー、一般車、トラックと様々な車が行き交っていた。


青果棟がある青果門付近では、青果棟の説明を聞きながら市場関係者と思われる一行が歩く様子も見られたが、他は時折自転車で走行する人がいたくらいで、歩行者は少なかった。


前回(16年12月)、編集部が訪れた時には、管理施設棟に「豊洲市場」の文字を覆い隠していそうな箇所が見受けられたが、


と写真のように今回も隠されていた。


以下、付近の様子を写真で説明しよう。


豊洲ぐるり公園には人が多かった


豊洲市場を通過し、お台場方面へ5分ほど歩くと、レインボーブリッジを一望できそうなほど広い公園、「豊洲ぐるり公園」に着く。


ゴールデンウィーク、そして快晴ということもあり、楽しそうに遊ぶ小さな子供の姿や、釣りをする人、テントを張って日向ぼっこをする人が多くいるなど、各々が満喫していた。


以下、同じように写真と共にお伝え。


現状ではどのような工事を?


さて、豊洲市場の周囲は見てきたが、内部の整備はどれくらい進んでいるのか。Jタウンネット編集部は東京都中央卸売市場新市場整備部施設整備課に現状を聞いた。


豊洲市場では現在、地下空間内の整備工事と、地下水のくみ上げ機能強化の工事が行われている。


前者は、各街区内の主要建物地下空間である「地下ピット」の環境整備を図るもの。土壌汚染物質が気化し、表土に上がってこないようにするのが狙いだ。


市場予定敷地ではかつて、都市ガス製造が行われていた。このため、ガス製造の副産物などによる土壌汚染物質が表土で見つかり、表土を削り取る工事が2011年から14年まで行われた。


だがその後、「地下から汚染物質が気化して地下ピット内に上がり、蔓延するのではないか」といった懸念が浮上。このためコンクリートを敷設するとともに、ピット内に換気設備を設置することで、空気環境の整備を図る工事が17年10月から行われている。


また、後者の工事は、敷地の遮水壁内に揚水ポンプを設置し、地下水をくみ上げる機能を強化しようというもの。17年12月から開始されている。


上述のように、汚染物質は表土から削り取ったものの、深層部分の汚染物質が上がってくる可能性があるため、地下水が定められた水位を上回らないように、くみ上げる必要があるのだそうだ。


ホームページには、これらの工事について、18年4月に5街区、6街区で換気ダクト施設などの工事現場写真が掲載されている。


最大の問題点は...


築地から豊洲へ移転するうえで最大の課題は、「いかに円滑な移転が行えるかどうか」だと担当者は言う。


というのも、開業5日前の10月6日まで築地市場全体で営業を行い、移転は同日営業終業後だからだ。


円滑な移転のため現在行われているのが、事務所や店舗の準備を各事業者が行う「造作工事」だ。6日の営業が終わってから各事業者は一斉に豊洲へと向かうが、その際に店舗などがなければ11日の開業に間に合わなくなるためだ。移転日まで、あと5か月。予定通りに開業できることを願うばかりだ。

Jタウンネット

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