ひし形模様の窓ガラス 思わぬ効果に目からウロコ
2025年5月9日(金)19時45分 grape

※写真はイメージ
あなたの家庭にある窓ガラスには、『ひし形の模様』が入っているものはありませんか。
ひし形模様の窓ガラスは、単なるデザインではなく、実は重要な機能があるのです。
本記事では、窓ガラスに入っている『ひし形の模様』の意味を紹介します。
防災につながる重要な設備!
『ひし形の模様』が入っている窓ガラスについて、一般社団法人板硝子協会(以下、板硝子協会)に聞いてみました。
これは『網入板ガラス』という、金属製の網が入っているガラスです。
表面は一般のガラスと同じですが、内部に格子状の網が入っています。
ひし形模様に見えるのは、実は金属製の網。確かによく見ると、ワイヤーっぽく見えないこともないですね。

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では、なぜ中に格子状の網を入れているのでしょうか。
効果や機能を板硝子協会に聞いたところ、このような回答がありました。
火災時の延焼を防止する機能があります。一般のガラスは火災時に割れると、破片が脱落して炎が外へ広がってしまいます。
しかし、網入板ガラスは網が入っていることで破片が脱落しがたいので、延焼を遅らせる効果があります。
そのため、建築基準法で延焼のおそれのある部分の窓に、防火設備として使用されます。
何気なく設置されているように見えますが、万が一の際には重要な役割を果たすということですね。

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ちなみに、『網入板ガラス』は一般的なガラスと同じようなお手入れ方法でいいのでしょうか。
『網入板ガラス』のお手入れについては「日常のクリーニングは一般のガラスと同じで、水拭きか中性洗剤による清掃を行ってください」とのことでした。
何気なく見かける『ひし形の模様』が入っている窓ガラスは、『網入板ガラス』という防災のための重要な設備でした。
あなたの家にも設置されているかもしれないので、見つけたら「これか!」と思うかもしれませんね。
[文/大西トタン@dcp・構成/grape編集部]
取材協力一般社団法人板硝子協会