イタリアでもアメリカでもなかった!ピザを最も食べる国ランキングが発表される
2025年5月23日(金)8時0分 カラパイア
ピザの歴史は古く、西暦997年のイタリアの文献に、「ピザ」という言葉が登場したそうだ。そんなイタリア発祥のピザも、現在では世界各国で愛されるようになり、その土地その土地で独自の進化を遂げ始めている。
では、世界で一番ピザを食べている国はどこだと思う? 発祥の地イタリア? それとも人口的に見てもアメリカ?
いやいや、実はどちらでもない。かなり意外な国が1位になったんだけど、どの国かみんなわかるかな?
1人あたり一番ピザを食べているのは北欧のあの国だった
今回紹介するランキングは、世界最大のアイデアライブラリScribd[https://www.scribd.com/document/663455092/Pizza-Consumption]で共有されていたものだ。
この調査では、世界40カ国における「1人あたりのピザの年間消費量」が、kg単位で記載されている。
image credit: Scribd[https://www.scribd.com/document/663455092/Pizza-Consumption]
それによると、世界で一番ピザの1人あたりの消費量が多い国は、イタリアでもアメリカでも、もちろん日本でもなく、なんと北欧の国ノルウェーなんだそうだ。
ノルウェーのピザ消費量は、なんと1人あたり年間11.4kg。2位のアメリカの9.6kgをかなり引き離す結果となった。
本家のイタリアはというと、3位のカナダ、4位のオーストラリアに次いで、7.6kgで5位という順位に甘んじている。
北欧の国ノルウェーがなぜ?と思う人も多いと思う。ノルウェーではピザが「国民食」と言われるほど広く食べられているんだそうだ。
特に冷凍ピザが好まれていて、国民1人が年に5枚の冷凍ピザを消費しているとのこと。
こんなノルウェーも、1970年代まではピザ産業とは無縁だったそうで、ここ半世紀で爆発的に一般に普及した食べ物らしい。
下はノルウェーで人気の「Pizza Grandiosa」というブランドだ。こういった箱入りの冷凍ピザが、ノルウェーでは一般的なんだとか。
View this post on Instagram[https://www.instagram.com/p/CTC4jTCKiZN/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading]
2位はやっぱりアメリカ
もっとも、この調査はあくまで「1人あたり」のものであり、国全体の消費量はやはりアメリカがダントツのようだ。そして今回の「1人あたり」のランキングでも、アメリカは堂々の2位につけている。
なんせアメリカではデリバリーのピザが庶民の生活に浸透しており、毎秒約350枚という膨大な数が焼かれているという。
アメリカのピザの特徴は、映画やTVドラマで見るような大きさと、パンのようなもっちりとした生地にある。これはもう、元祖のイタリアのピザとは似て非なるものだ。
また、トッピングもシンプルなイタリアのピザに比べるとバリエーションに富んでおり、ペパロニやサラミといったおなじみの物から、チキンやビーフのガッツリ肉系、ホウレン草や玉ねぎなどボリューム満点なのが特徴だ。
ちなみに過去のデータでは、1位をアメリカ・ノルウェーが争っているものもあり、1人あたりで言えばやはりこの2国が2強だと言えるだろう。
image credit:photoAC
イタリアの順位が低い理由
ではなぜ、イタリアが1位ではないのだろうか。イタリアはピザの本場とは言え、毎日ピザを食べているわけではない。
また、他の国々のように、デリバリーや冷凍で気軽に食べるファストフードという扱いもちょっと違う。
ピザはピッツェリア(ピザ専門店)で、基本的にはナイフとフォークで食べるモノ。オーブンではなくピザ窯で焼かなきゃピザじゃない。
それにアメリカンスタイルの巨大なピザとは違い、イタリアのピザは1人1枚の小ぶりなタイプ。トッピングもトマトやバジル、それにモッツァレラといった、シンプルなものが多くなっている。
Photo by:iStock
他の国の場合
なお、このランキングは純粋に重さで判断したものだが、他にもピザを愛する国はたくさんある。
例えば世界で一番、国民1人あたりのピザ屋の数が多いとされるアルゼンチンは、1人あたりの消費量では4.2kgで24位に甘んじているし、「ピデ」という独自のピザを持つトルコも4kgで25位という順位だ。
image credit:photoAC
我らが日本は5.6kgで14位と、上記のトルコやアルゼンチン、メキシコやポルトガル、ベルギーなどを押さえてランクイン。
日本の場合はデリバリーとレストラン、アメリカンスタイルとイタリアンスタイル両方が人気という状況が、健闘の理由かもしれない。
そしてこのランキングで最下位となったのは、上の表にはないがインドで、1人あたり年間1.3kg、ランキングは40位であった。
ナンやクルチャといったパン文化があって、乳製品も豊富なインドだが、ピザはまだまだ一般には浸透していないということなのか。
とはいえ、都会では本格的なイタリア料理店も増え、ムンバイではドローンが配達するピザ屋も登場したらしい。
外食文化が発達している都市部では、これからピザの消費量もどんどん増えていくことだろう。
下はインドのドミノピザのCMだ。唐辛子満載なあたりがやっぱりインド。
View this post on Instagram[https://www.instagram.com/reel/DHgG8bAt0LY/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading]
アメリカのピザのあれこれについては、この動画でケビンさんが語ってくれているので、興味のある人は見てみて!
References: The Country That Eats The Most Pizza Isn't Italy Or The US Read More: https://www.tastingtable.com/1854781/where-pizza-most-popular/[https://www.tastingtable.com/1854781/where-pizza-most-popular/] / Scribd[https://www.scribd.com/document/663455092/Pizza-Consumption]