「鶴の一声」「安全第一」、おなじみのフレーズには前後があった!

2023年7月15日(土)11時5分 ココカラネクスト

 「鶴の一声」といえば、多くの人の意見を抑えることができるとする有力者の声のたとえとして知られる 。また「安全第一」といえば、工事現場などでよく見かけるスローガンである。多くの人が 一度は見聞きするこれらのフレーズは、実はある言葉を略したものだった。もともとは、いったいどんな言葉だったのだろうか。以下のヒントをもとに想像してみよう。

( A )の千声 鶴の一声
安全第一 ( B )第二  ( C )第三

 さて、A〜Cにあてはまる内容は……?

(c)photoAC

 それでは、答え合わせ。

A雀(すずめ) B品質 C生産

 「雀の千声・ 鶴の一声」は、つまらない者が様々なことを言うよりも、優れた者のひとことの方が勝っているということを指す。雀にはやや分が悪いが、雀は古来稲作の害鳥とされており群れるイメージもあるためか、このようにいわれる。

 また、「安全第一 品質第二 生産第三」は、1906年にアメリカの製鉄会社・USスチールの社長が提唱したものだ。もともとこの言葉はまったく逆で、「生産第一 品質第二 安全第三」であったが、働く人の環境を改善しようとこのスローガンが生み出されたという。

 今では日常的に慣れ親しんでいる言葉も、本来は他の意味や続きの言葉が含まれていた。省略された部分には、ときに人の営みやものごとの歴史が隠れている。

【参考文献】
小学館『日本国語大辞典』第2版
厚生労働省「第1章 トップの役割と責任」(『別表1 リスクアセスメントシート(熱交)』)

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<この記事を書いた人>近藤仁美(こんどう・ひとみ)

クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。

日本テレビ系『高校生クイズ』『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』など、各種媒体に問題を提供する。

クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。

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