大多数の学校でICT環境整備が不十分…文科省が整備推進求める

2018年7月23日(月)16時45分 リセマム

学校のICT環境整備の現状(2017年3月)

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文部科学省は2018年7月12日付で、各教育委員会委員長に対して、新学習指導要領実施に向けての学校のICT環境整備の推進について通知を出した。大多数の学校でICT環境の整備が目標水準を達成していないことから、学校のICT環境の整備や教員のICT活用指導力の向上を求めた。

 2020年度より順次全面実施される新学習指導要領では、言語能力、問題発見・解決能力などと同様に「情報活用能力」を学習の基盤となる資質・能力」と位置付け、より積極的にICTを活用することを求めている。小学校では初めてプログラミング教育を導入し、中学校や高校でも情報教育の充実を図っている。

 2018年6月15日に閣議決定された第3期教育振興基本計画では、「『平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針』に基づき、学習者用コンピュータや大型提示装置、超高速インターネット、無線LANの整備など、各地方公共団体による計画的な学校のICT環境整備の加速化を図る」ことが明記された。整備あたり測定指標として「学習者用コンピュータを3クラスに1クラス分程度整備」「普通教室における無線LANの100%整備」「超高速インターネットの100%整備」「教師のICT活用指導力の改善」が、政府全体の方針として設定された。

 しかし、文部科学省が2018年2月に公表した「2016年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査」によると、学校のICT環境の整備状況について、2017年3月時点で大多数の学校が目標とする水準を達成しておらず、地方公共団体間で大きな格差があるなどの課題があることが明らかになった。

 新学習指導要領の全面実施を控え、このままの状況では児童生徒の学習に支障をきたす恐れも懸念されることから、文部科学省は各教育委員会委員長に対して、学校のICT環境の整備や教員のICT活用指導力の向上に万全を期するよう求めた。

リセマム

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