大阪・西成で児童7人はねた車、向きを変え下校の列に突っ込む…教員らが血だらけの児童救出

2025年5月1日(木)21時53分 読売新聞

児童らをはねた車両周辺を調べる捜査員ら(1日午後2時46分、大阪市西成区で、本社ヘリから)=中原正純撮影

 大阪市西成区の市立千本小学校前の市道で1日午後、小学2〜3年の男女7人(7〜8歳)が車にはねられ、重軽傷を負った。運転していた東京都東村山市富士見町、無職矢沢勇希容疑者(28)は、駆けつけた大阪府警の警察官に、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。

 児童らがはねられた現場は、小学校の正門を出てすぐの道幅約3・7メートルの通学路だった。南向きの一方通行で、歩行者用のラインが引かれているが、路側帯やガードレールはない。当時、多くの児童らが下校中だった。

 小学1年の息子を迎えに行った女性(35)は、正門前で事件を目撃した。児童らの後方から来た車が低速度でいったん左側に寄った後、道路の反対側を歩く児童らの方へと方向を変え、低速度のまま列に突っ込んだという。

 小さな「ドン」という音が響き、車は学校の壁に沿うように停止。児童らは車の下敷きになったり、壁と車に挟まれたりしていた。周囲にいた別の児童らは泣き叫び、現場はパニック状態になった。直後に教員らが駆けつけ、血だらけの児童らを救出したという。

 矢沢容疑者は約10分後に引きずり出されたが、放心した様子で立ち尽くしていたという。女性は「タイミングが違えば、巻き込まれていたかと思うと怖い」と話した。

 近くに住む男性(81)は直後に、女児が血を流し、大人に支えられて座り込んでいるのを見た。男性は「静かな住宅街。こんなことが起こるのは初めてだ」と表情を曇らせた。

 大阪市の横山英幸市長は1日、自身のX(旧ツイッター)に「絶対に許せない最も卑劣な暴挙。市教委とともに改めて児童の安全確保・通学路の課題抽出と対策を進める」と投稿した。

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