国民民主、擁立4人中3人に逆風、残る1人がつづった決意 「医療は科学的根拠を持たねば」
2025年5月16日(金)11時15分 J-CASTニュース
国民民主党が2025年5月14日、夏の参院選で4人を公認すると発表した。
SNSでは、その「人選」をめぐり批判の声が上がる中、元参院議員で医師の薬師寺道代氏の決意表明にも注目が集まっている。
21年には新型コロナウイルスの感染拡大受け出馬を取りやめ
4人は足立康史氏、山尾(本名・菅野)志桜里氏、須藤元気氏、薬師寺道代氏。いずれも全国比例。
薬師寺氏は10年の参院選、11年の愛知県知事選にみんなの党公認候補として出馬するも落選。13年の参院選で初当選を果たした。
19年には自民党に入党し、次期衆院選への立候補を目指すことを発表。しかし、21年の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、本業の医師としての活動に専念するとして出馬を取りやめた。24年10月の衆院選には自民党から比例候補として出馬するも、落選していた。
薬師寺氏と比較するかたちで注目を集めていたのが、同時擁立予定の元参院議員で元格闘家の須藤氏だ。須藤氏をめぐっては、須藤氏の過去のワクチンをめぐる発言が、党の方針と反するのではないかとの指摘が上がった。
SNSでは、ワクチンに否定的な須藤氏と、医師としての業務を優先し政治活動を一時休止した薬師寺氏の同時擁立についても、疑問の声が出ている。
「これまでも、これからも私の信念は変わりません」
医師で作家の知念実希人さんは14日、「ここで反ワクチン活動家の須藤元気氏とともに公認された薬師寺先生は、コロナ禍で医療が逼迫する中、『政治活動を中断して医業に専念する』『ワクチン接種で医師が必要。目の前の命を救いたい』と出馬を取りやめた素晴らしい医師です 藥師寺先生と須藤氏を同時公認は一貫性がなさすぎでは?」と国民民主党の方針を批判。
薬師寺氏はこの投稿を引用し、「医療は科学的根拠を持たねば、ただの占いです 国民の命を守る これまでも、これからも私の信念は変わりません」と決意表明を行った。
なお、14日には出馬にあたり、「ひとり親家庭、ヤングケアラー、ダブルケアラー、ビジネスケアラー、ワンオペの母親、社会に対し障がいを感じている方、疾患を抱え働く皆様ooo 本当に支援が必要な人は声を上げる余裕すらない その現実に真っ正面から向き合うため、私、薬師寺みちよ 挑戦します!」と思いを明かしていた。
薬師寺氏の投稿には、「国民民主党で唯一押せる比例候補だと思います。応援しています」「先生みたいな人を応援したいんや」と言った声が相次いだ。
一方、今回公認候補として名前が挙がった山尾氏や、足立氏に関する批判も根強い。
こうした背景から、「その信念と真逆の人物が同じ政党から立候補するというのは強烈な違和感を禁じ得ない」「このような有能な候補者を応援できない事態となり、返す返すも残念無念」など国民民主党の方針に落胆するユーザーもいる。