「5キロ3000円台」表明の石破首相に「2000円台だ」 立憲議員投稿が波紋の中...小泉新農水相も「できれば2000円台で」
2025年5月23日(金)12時15分 J-CASTニュース
立憲民主党の田島まいこ参院議員が2025年5月21日、Xで主張した米価水準をめぐり、SNS上に波紋が広がっている。生産者から反発の声も出る中で、農水相に就任した小泉進次郎氏もテレビ番組で「できれば2000円台で」などと発言。米価をめぐる議論が活発化しそうだ。
「いやいや、五キロ2000円台だ」
コメの価格高騰が続く中、21日に自民党・江藤拓前農水相の失言での辞任にともない、小泉氏が後任を務めることが決まった。
同日行われた石破茂首相と野党党首による党首討論では、石破氏が米の価格について「新しい農林水産大臣のもとで、必ず米を下げることをやっていく」「(5キロあたり)3千円台でなければならない」と語っていた。
田島氏は党首討論に関する記事を引用し、「いやいや、五キロ2000円台だ」と主張した。
田島氏の投稿には、「米は何処かから勝手に湧いてくるとでも思ってるのか? 生産者の収入源やぞ」「5キロ2000円台と言うのなら、農家の米の買い取り価格を、政府が一定の水準で補償して欲しいです」など、価格だけでなく米農家の立場も考えるべきではないかとの指摘が寄せられた。
自民議員「生産者の皆さんへの想いはどこに」
新潟で農業に従事しているというXユーザーからの「ようやく希望が見えてきた矢先に貴殿のポストを拝見して、かなり凹みました また2000円代...どうやって家族を支えて行こうか...」との投稿には、約6.9万の「いいね」や、1900件を超えるリプライが寄せられるなど、大きな注目を集めている。
自民党の鈴木貴子衆院議員は、同投稿を引用し「生産者の皆さんへの想いはどこに」と困惑し、「安けりゃ良いでは、ないはず。合理的な価格形成、つまり生産者と消費者の間での共通理解があってこそ、食料安全保障の確立。食料安全保障を何だと考えられるのか。。。」と苦言を呈している。
「できれば2000円台で流していけるように考えている」
コメの適正価格をめぐる議論が注目を集める中、小泉氏は23日放送の朝のワイドショー「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)と「サン! シャイン」(フジテレビ系)にリモート出演し、コメ価格についての持論を語った。
「モーニングショー」では、コメの適正価格について「石破総理は3000円台という話をされているが、できれば2000円台で流していけるように考えている」とした小泉氏。
「サン! シャイン」でも、視聴者からの声を受け「国民の皆さんが安心して買えるという水準がどこだろうかと考えた時、今、平均4200円だから3000円台で十分かというと、私はもう1段深掘りが必要だろうと。異常な高騰を食い止めるためには」と語り、「店頭に2000円台で国の備蓄米を並べる、そういったことで調整している」としていた。
コメの値下げについては「6月頭ぐらい」を目標に調整が進められているという。価格を抑える方針は一定の支持を集めつつも、生産現場の声との乖離が浮き彫りになっている。