「Windows 11、使いにくすぎ!」「10に戻したい」と悩む人に伝えたい…今すぐできる“Windows 10っぽくする方法”と「絶対にやってはいけないこと」
2025年5月28日(水)12時0分 文春オンライン
Windows 10のサポート期限切れが今年秋(2025年10月14日)に迫っています。現在Windows 10を使っている人は、すみやかにアップデートするか、もしPCが非対応という場合は、PCごと買い直さなくてはいけません。そうした移行を促すメッセージが頻繁に出てくることに、うんざりしているユーザは少なくないのではないでしょうか。
もっとも、今のこの時期までWindows10を使い続けているという人は、相当なこだわりがある人も多いはずです。Windows 11に移行するにしても、なるべくWindows10と同じ操作環境を維持したいというのが、多くの人に共通する願いでしょう。
そうした方や、すでにアップグレードした方向けに、Windows 11をなるべくWindows 10に近づける設定の数々が、ネットで広く共有されています。今回はその中から、特に見た目や使い勝手への影響が大きいポイントに絞り、その具体的な設定手順を紹介します。

スタートメニューの配置を中央→左下にしたい
Windows 10からWindows 11に移行した時、多くの人が真っ先に目に付くであろう違いは、スタートメニューの配置でしょう。
Windows 10では左揃えだったところ、Windows 11では中央揃え。利用頻度の高さもあって、もっとも違和感を感じる部分です。なにせ歴代のWindowsではずっと左下からスタートメニューを呼び出していただけに、Windows歴が長い人ほど、抵抗があって当然です。
この配置は、設定で簡単に「Windows 10っぽく」変更できます。
ものの数秒で「親しんだ表示形式」に
方法は、タスクバーを右クリックして「タスクバーの設定」→「タスクバーの動作」→「タスクバーの配置」で、中央揃えを左揃えへと切り替えるだけです。これまで中央にあったスタートメニューが、Windows 10までのように左下に表示されるようになります。
ただし、このスタートメニューは過去にも表示項目がひんぱんに変更されているほか、近い将来にも新たな表示項目が追加されると言われています。どうしてもという場合以外は中央揃えのままにしておいたほうが、今後の新しい機能にも対応できてよいかもしれません。
右クリックしたら出る「コンテキストメニュー」の表示をWindows 10っぽくしたい
スタートメニューと並び、Windows 11で多くの人が違和感を感じると言われるのが、右クリック時に出てくる「コンテキストメニュー」のデザインです。
このメニュー、最初は利用頻度の高い一部の項目しか表示せず、最下段にある「その他のオプション」をクリックすることでようやく全体を表示するという、二度手間な仕様になっています。また「コピー」や「ペースト」、「削除」といった主要な操作はテキストではなく上部にアイコンで表示しているなど、Windows 10に親しんだユーザーにとって使いにくいポイントです。
このコンテキストメニューをWindows 10と同じ仕様に戻すには「レジストリ」を書き換える必要があります。聞きなれない言葉かもしれませんが、難しい操作ではないので安心してください。
具体的には、スタートメニューのアプリ一覧やコンテキストメニューから「ターミナル」というアプリを開き、必要なコマンド(画像キャプションを参照)をコピペしてEnterキーを押したあと「この操作を正しく終了しました。」のメッセージが出たら画面を閉じ、PCを再起動するだけです。
実はもっと簡単な方法も
手順としては単純明快ですが、ターミナルを使ったことがない人にとっては、少々ハードルが高いかもしれません。その場合、右クリックする時に併せてShiftキーを押すことでも、全項目のコンテクストメニューをいきなり表示できます。まずはこちらで試してみて、毎回Shiftキーを押すのが面倒に感じてくれば、ターミナルから設定を変える——という順序でもよいかもしれません。
間延びしている「エクスプローラー」の表示をWindows 10っぽくしたい
Windows 11のエクスプローラーは、各項目の間隔がかなり空いていることが特徴です。デザイン性という観点からは確かによくなっているのですが、従来のWindowsデザインに慣れてしまっていると、どうしても間延びして見えてしまいます。一つの画面に表示できる項目が少なくなるという、実用レベルのマイナスもあります。
これは「コンパクト ビュー」を有効にすることで、Windows 10ライクのデザインに戻すことができます。エクスプローラーの上段ツールバーにある「表示」を押してプルダウンから下段の「表示」を開き、「コンパクト ビュー」にチェックを入れるだけで設定は完了です。
ただし、これらは現在開いているフォルダにしか適用されません。標準の設定にしたければ、別の方法が必要です。
コンパクト ビューが適用された表示を標準にしたい場合は、ツールバーにある「…」から「オプション(フォルダー オプション)」を開いて「項目間のスペースを減らす(コンパクト ビュー)」にチェックを入れます。すると、次回以降に新しく開くフォルダは常にコンパクト ビューが適用された状態となります。
Windows 10が恋しくても「絶対にやってはいけないこと」
ところで、ネットを検索していると「Windows 11をWindows 10とそっくりにできる」という触れ込みのフリーソフトが複数ヒットします。それらを使えば、今回紹介したようなベーシックな項目にとどまらず、スタートメニューのデザインを完全にWindows 10ライクに書き換えられるなど、よりこだわりのある変更が可能です。
もっともこれらを積極的に利用することは、あまりお勧めしません。というのもそれらの利用にはソフトウェアをインストールしなくてはならず、その結果、アップデートに伴ってWindowsそのものが正常動作しなくなる問題が、過去に幾度となく報告されているからです。
見た目をそっくりにしたいがあまり、Windowsの動作に支障をきたしてしまうのは、本末転倒以外の何物でもありません。ソフトの性格上、Windows 11の本来の挙動を把握していないユーザが使うケースが多いことから、何らかの異常動作がWindows 11そのものの異常だと誤解してしまう危険もあります。
今回紹介したTipsに関しては、ソフトのインストールを必要とせず、Windows 11本来の機能だけを使っているため、こうしたリスクはまずありません。いかにWindows 10に愛着があっても、無用なリスクを増やさないよう気をつけたいものです。
(山口 真弘)
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