東海と関東甲信の梅雨入り 過去6割で同じ日 今年の関東甲信の梅雨入りは?

2021年6月5日(土)14時28分 tenki.jp

今年は九州〜東海では記録的に早い梅雨入りとなりましたが、関東甲信では、まだ梅雨入りの発表がありません。統計開始以来、東海と関東甲信の梅雨入りは、約6割が同日ですが、この先、関東甲信の梅雨入りは?

梅雨入り 東海と関東6割で同日

今年は九州〜東海では平年より3週間くらい早い梅雨入りとなり、東海は5月16日に統計史上2番目に早い梅雨入りとなりました。1951年の統計開始以来、東海と関東甲信の梅雨入り(確定値)は、約6割で同日ですが、今年はまだ関東甲信では梅雨入りの発表がありません。しかも、過去、東海と関東甲信の梅雨入り日の開き幅の最大は18日(1952年、1956年ともに東海の方が18日早い)でしたが、今年はきのう(4日)ですでに19日と、記録を更新しています(※今年の梅雨入りは速報値で、9月初めに実際の天気経過を考慮し確定値(統計値)が発表されます。過去の記録は確定値(統計値)を比較したものです)。
※梅雨入りの平年は東海が6月6日ごろ、関東甲信は6月7日ごろ

5月の雨日数 ほぼ同じ

5月に1ミリ以上の雨を観測した日は名古屋12日、東京15日と同じくらいですが、総雨量は名古屋では平年比169%と多いですが、東京は平年比71%と少なくなりました。また、日照時間は名古屋、東京ともに平年比75%前後でした。つまり5月は東海、関東ともに晴れる日が少なく、雨の日が多かったですが、雨量は東海で災害レベルの多さとなりました。

関東甲信の梅雨入りは?

関東甲信と東海の梅雨入りは過去6割が同日ですが、今年は東海が梅雨入りして3週間経過しても、関東甲信の梅雨入り発表はありません。きのう(4日)の雨が一つの梅雨入りのタイミングかという見方もありましたが、週間予報ではこの先1週間は晴れる日が多いことから見送りとなった模様です。あす(6日)は、台風3号が温帯低気圧に変わり前線に取り込まれ関東に近づき雨が降りますが、これも一過性で、7日(月)から晴れるため、梅雨入りは難しそうです。次に前線が北上し関東に影響があるのは、12日(土)以降となりそうです。関東甲信の梅雨入りは6月7日ごろなので、かなり平年より遅れ、東海との梅雨入りの開きが大きくなりそうです。

梅雨入りを発表する理由

気象庁が「梅雨入り」を発表するのは、雨の季節に入り大雨による災害が発生しやすくなるため防災注意喚起をするのが目的です。天気は移りゆくもの。「何月何日から梅雨入りしました」と、はっきりした境があるわけではありません。このため、気象庁の梅雨入りの発表文では「頃に」と、「見られます」という言葉が付加されています。
関東甲信では、まだ梅雨入りの発表がありませんが、前線や低気圧の動きによっては関東でも雨量が多くなる恐れがあります。雨の季節、側溝のそうじなど大雨への備えはしておきたいですね。

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