台風6号は東に進路を変える　西日本の太平洋側は特に大雨への警戒を

2023/08/03 16:03 ウェザーニュース

大型で非常に強い台風6号（カーヌン）は、8月3日(木)16時には沖縄県宮古島の北北西約230kmにあり、西にゆっくりと進んでいるとみられます。宮古島など主要な島々は暴風域から抜けています。
明日4日(金)になると反転して東寄りに進み、5日(土)頃には沖縄本島の北に達して、沖縄本島が暴風域に入る見通しです。6日(日)頃に奄美地方を通過した後、7日(月)以降は強い勢力を保って西日本に接近するおそれがあります。
▼台風6号　8月3日(木)16時推定
　中心位置　　　宮古島の北北西約230km
　大きさ階級　　大型
　強さ階級　　　非常に強い
　移動　　　　　西　ゆっくり
　中心気圧　　　940 hPa
　最大風速　　　45 m/s (中心付近)
　最大瞬間風速　60 m/s

那覇の雨量は梅雨期間を上回る予想

宮古島を中心とした先島諸島では台風の外側を取り巻く雨雲に覆われ、暴風雨が続いています。宮古島の24時間雨量は270mm以上に達しました。
台風が東に進路を変える明日以降は、雨が小康状態になっている沖縄本島で再び雨が強まる見込みです。那覇市ではすでに350mm以上の雨が降っており、さらに200mm前後の雨が予想されます。台風6号の影響だけで、梅雨期間の雨量(那覇市で468.0mm)を上回る見通しで、土砂災害などに警戒が必要です。
また、海はしけた状態が続くため、船の運航には非常に大きな影響が出るとみられます。少なくとも5日(土)までは離島を中心に物資の供給が滞る可能性が高いため、備蓄した食料などは計画的に消費するようにしてください。

西日本太平洋側は大雨災害への備えを

7日(月)の予想天気図

7日(月)以降は台風が強い勢力を保ったまま西日本に近づく予想となっています。
台風が大型であることや、台風と太平洋高気圧の間で南寄りの湿った風が流れ込みやすくなるため、進路に関わらず、太平洋側を中心に影響が大きくなる見通しです。
九州の太平洋側など早い所では6日(日)頃から台風の影響が現れ、同じような所で雨が降り続く可能性があります。特に大雨による災害発生の危険性が高まるとみられますので、早めの警戒が必要です。

参考　世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果

台風の暴風域に入る確率

120時間以内に台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。（気象庁）
　愛媛県　　　　　　　　　　11 %
　高知県　　　　　　　　　　13 %
　熊本県　　　　　　　　　　11 %
　大分県　　　　　　　　　　10 %
　宮崎県　　　　　　　　　　30 %
　鹿児島県（奄美地方除く）　50 %
　奄美地方　　　　　　　　　99 %
　沖縄本島地方　　　　　　　97 %
　大東島地方　　　　　　　　31 %
　宮古島地方　　　　　　　　26 %

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン（Khanun）」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前（パラミツ、ジャックフルーツ）からとられています。