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だからケチな人ほど貧乏になっていく…「仕事を取る→お金が貯まる」サイクルを生み出す「月6000円」の使い方

2025年4月14日(月)16時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/MartinPrague

職場のコミュニケーションを円滑にするにはどうしたらいいのか。著述家の臼井由妃さんは「まわりの人の喜びのためにお金を使ってみよう。するとお金が動き出し、巡り巡って幸せな循環が起き始める。まずは一杯のコーヒーを気前よくおごってみるところから始めてほしい」という——。

※本稿は、臼井由妃『幸せなお金持ちほど「千円札」を大事にする 才能も努力もいらない「お金に困らない人」がやっている当たり前』(WAVE出版)の一部を再編集したものです。


写真=iStock.com/MartinPrague
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/MartinPrague

■お金はまわりへの喜びのために使う


「自己満足」のためにお金を使うことは、他人と比較する世界で生きているということです。


買った時は心は満たされますが、すぐに次のものが目に入り欲しくなる。人間は感情の生き物ですからね。そこに気がつくと、「お金の出口=使い方」が変わってきます。


お金自体は単なる紙切れ。使ってはじめてその価値があるのです。ですから、どこに使うかが重要なのです。


他人との比較の世界の中で、自己満足のためだけに使うのではなく、「まわりの人の喜びのために使う」ことを決める。


そうすることで、お金が動き出し、巡り巡って幸せな循環が起きる。するとお金が減るという感覚はなくなります。


お金の出口を考えると、自然と無駄遣いがなくなり、蓄えが増えます。それをまたまわりの人の喜びのために使うと、お金が増える。不思議なものでお金が減っていかないどころか、増える一方になります。


■千円の使い方1:コーヒーは気前よくおごろう


久しぶりの人にお会いする際は、相手の仕事場近くの喫茶店や、お互いの住まいの中間点にあるコーヒーショップで待ち合わせることが多いのですが、これらには共通点があります。


ガラス窓で中が見渡せ、相手を探しやすい。遅くとも約束の15分前には現地についている私の姿も、容易に見つけることができる。コーヒー代は一杯千円程度。商談や雑談をする人も多い「ほどほどの喧騒(けんそう)」のある場所です。


支払いは「割り勘にしよう」とおっしゃる方もいますが、「再会できて嬉しいので」とか「ちょっといいことがあったので」と言って、100%私がコーヒー代を支払っています。


なぜそんなことをするのか。


久しぶりに会える(再会の喜び)。


わざわざ私のために時間をつくってくれた(労力と時間への感謝)。


快く迎えてくれた(変わらない絆)。


こういう気持ちを表すには、コーヒー代のおごりくらいが仰々しくなくていいと思うのです。


ビジネスの場では、先輩や上司、プライベートでも年長者に何かを「おごる機会」はほとんどないでしょう。特に、先輩や上司、年長者と話す時には、報告や相談を持ちかけるケースが多いはず。


そんな時、「(相談代ですから)コーヒーはご馳走させてください」と声をかけるのは自然ですし無理がありません。


この時、「おかげで気持ちが晴れた」とか「踏ん切りがつきました」などの何気ないひと言があれば、「役に立って嬉しい」と、気持ち良くおごられるでしょう。


■コーヒー1杯で情報や心地よさを得られる


これが、「会食」や「飲み会」でおごるとなると、身構える相手もいるでしょうね。


「しらふで話ができないことなのか?」と勘ぐる人もいるはずですし、コロナ禍を経て「飲みニケーション」が少なくなった今では、「面倒なことを頼まれるのか?」と、疑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。


でもコーヒーならば、そういう心配をすることなく、リラックスもできる。コミュニケーションを図る意味でも、喫茶店やカフェでの一杯のコーヒーはぴったりだと感じています。


それだけではありません。オフィスやいつもの場所から離れた解放感とコーヒーの香りが「心地好さ」を演出して、会話も弾むことでしょう。


私がおごるのは、毎回ではありません。相手かまわずおごるのは、高飛車なイメージを与えますし、あの人は「おごってくれる人」、自分は「おごってもらって当然」という意識になって、人間関係がぎくしゃくしてきます。


再会の喜び+わざわざ私のために時間をつくってくれたという感謝の念。自分を快く迎えてくれたという喜びに花を添える。


その一つの行いとして、コーヒー代を気前よくおごっているのです。ひと月に計上する(おごる)コーヒー代は「6千円」ほどですが、それで得られる情報や清々(すがすが)しい気持ちは、お金には換えられません。相手には「小さなサプライズ」となって効いているのも確かです。


写真=iStock.com/Comeback Images
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Comeback Images

■お金持ちの「おごる」とは?


「おごる」という行為を別の視点で見てみましょう。お金持ちは、おごることを「投資」だと捉えています。


会食をする場合には、楽しい時間や美味しいものを味わいながら過ごすだけでなく、良好な人間関係を築いたり、何らかの情報を得たりすることを期待しています。


そうした時間がビジネスの発展や資産を増やすことにつながるのであれば、それは「将来への投資」だと理解しているのです。


また、お金を払ってもらった側は、払ってくれたことをありがたく思い、何かの機会にお礼をしようと考えるものです。どのようなお礼であっても、何かしらの見返りが期待できます。


見返りというと、首をかしげる方もいらっしゃるでしょうが、口には出さなくても、誰しも何らかの見返りを期待しながら、人間関係を構築しているものです。


お金持ちは、自分にとってプラスにならない人とは、無駄に飲食はしません。得られるものがあることを見越していますから、会食やランチミーティングの誘いなどがあなたに来るならば、お金持ちの「おめがね」に適(かな)ったということ。それは大きな収穫です。


ですから「おごられるのは不本意だ」とか「おごられる筋合いはない」などと頑固にならず、「自分がどのような価値を提供できるか?」「自分が役立つことは何か?」を考えたうえで、気持ちよくおごっていただきましょう。


■千円の使い方2:話し方を練習するためにカラオケへ行く


集いなどで、急に司会から「挨拶をいただけませんか?」と声がかかる。管理職や責任者として働く方ならば、「エールや活を入れる話」を求められる場面もあるでしょう。


他にも「自己紹介」や「目標や夢」を語る。何かをお願いするときには、相手に相応しい言葉を選んで伝える。意見を求められたら、わかりやすく優しく伝えるなどなど。私たちの暮らしは、「会話をする」ことで成り立っていますよね。


その「会話」ですが、あなたの発言はきちんと伝わっているでしょうか。静かな環境で相手が聞き耳を立てやすい。また一対一で、相手の質問に対して答える場面だったり、興味のある話を聞かせてくれたりするのならば、その会話はほぼ伝わるでしょうが、人の興味は1分で変わるものです。


口を挟む間もなく立て続けに話されたらうんざりしますし、ハリや艶がない声で話されたら、その内容はほとんど頭に入ってこないでしょう。


そんな状態を避けたいので、伝えたいことは一つに絞り、長々と話さない(一発言1分)ことを私は注意していますが、ハリや艶のある声、シチュエーションに合ったトーンや響きなどは、日頃から練習していないと、急にできるものではありません。そこでおすすめしたいのは、「カラオケルームでの自主練」です。


■商談でも自信を持って話せるようになる


1時間、「歌」は一切歌わず、マイクのエコーを極力絞り(私はゼロにしています)先ずは、「こんにちは」「ご無沙汰しております」「お元気でしたか?」「恐れ入りますが」「お待たせ致しました」「ありがとうございます」「またお会いしましょうね」など、日頃よく使う言葉を、相手が目の前にいると仮定して、マイクを通して話します。


この時、姿勢や表情、話すスピード、声の響きにも注意しましょう。鏡があるような部屋を選ぶと、立ち居振る舞いが確認しやすくていいですね。


ひととおり言葉を発したら、決まって行う「自己紹介」を、いつものスピードで身振り手振りも交えてやってみてください。


人前で話す機会が多い方であっても、「マイクを通すとどう聞こえるのか?」「自分はどんな表情で話をしているのか?」を知る方は少ないでしょう。その状況で会話をしていると、伝わっているようで伝わっていない可能性もあります。


それだけではありません。大柄で声の大きい方や早口の方は、当人にそのつもりはなくても高圧的で悪印象。キョロキョロしながら話したり、視線を合わせなかったり、姿勢が悪かったり、余計なアクションでも損をしてしまいます。そういう人に積極的に話しかけたい、仲良くなりたいとは思わないですからね。


身近にあって気軽に行ける、「人目を気にせず」思い切り自主練できるカラオケルームは、好感度の演出や話し方や声の響きを磨くのに最適な場所です。


■千円の使い方3:苦手な人との関係を良好にする秘策


苦手な人や相性が悪いと感じる人は、誰にでもいますよね。


私は、世間話を振っても乗ってこない、意見を求めてもはぐらかされる、つかみどころがない人がとにかく苦手です。一度「苦手」だと感じてしまうと、そこで思考が停止。コミュニケーションをどうとっていいのかわからなくなってしまいます。


そんな私を見かねた友人が、とっておきの習慣を教えてくれました。「自分がされて嬉しいこと・相手の負担にならない・サプライズが決め手、なんだけど、何だかわかる?」


私自身、何でもない日にプチプレゼントをしたり、挨拶では「山田さん、こんにちは」というように相手の名前を会話の端々に入れたりすることで、親近感を演出するなど、苦手な相手と心を通わせる工夫はしてきました。


いろいろ考えている私に「(臼井さんは)忘れているかもしれないけれど、あるじゃない。もらったら嬉しい祝電だよ」。


「祝電?」思わず声が裏返りました。


考えてもいませんでしたが、私自身、出版記念パーティーで病床にある恩師からいただいた祝電に、涙したことがありました。


私を「ライバル」と言って、いつも憎まれ口をたたいていた知人から、誕生日に「病気になるなよ。おばさん臭くなるなよ。ライバルがしょぼくれるとつまらないから」と愛ある毒舌が記された「祝電」を受け取って、妙に嬉しかったことも忘れられません。


■祝電を送り「涙が出た」と電話をもらった


祝電は、結婚祝いや出産祝い、誕生日、記念日など、幅広いシーンで利用されています。現在はNTTのほか、複数の電報会社がサービスを提供していて、相場では一通1650円程度から送れます。



臼井由妃『幸せなお金持ちほど「千円札」を大事にする 才能も努力もいらない「お金に困らない人」がやっている当たり前』(WAVE出版)

友人は「年末年始の挨拶、就任や昇進祝い、寒中見舞いや暑中見舞い、開業や開店、移転、受賞など」ビジネスに関わる節目に祝電を利用するというのです。これは相手の状況を把握していないとできません。


関心を持っていなければ気づきませんよね。メールやはがきでのお祝いや贈り物もいいけれど、いただく機会がめっきり減った祝電ならば、サプライズの効果は大きいですし、カタチに残るけれど、相手の負担にはなりません。


人事や就任祝いは、必ず正式な辞令が発表されてから。辞令が出てから1週間以内に届けるのがベストです。お取引先の方宛てならば、勤務先に贈るのが一般的。土・日・祝日は、大半の会社がお休みですから、受け取りが可能な営業日を選ぶのがマナーです。


「祝電をもらって嫌な人はいない。さりげない心遣いほど、いつまでも記憶に残るし、相手との距離を縮める切り札だよ」そう友人は言います。


早速、私もちょっと苦手な取引先の方が昇進すると耳にして祝電を送ったのです。


すると「まさか臼井さんから祝電をもらうとは驚きました。25年勤務する中でこういう経験は初めてです。細やかな心遣いに涙が出ました」と電話をいただきました。コミュニケーションに役立つ「祝電」の可能性は無限ですね。


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臼井 由妃(うすい・ゆき)
エッセイスト、ビジネス作家、経営者、講演家
33歳で結婚後、病身の夫の後を継ぎ専業主婦から社長に転身。独自のビジネス手法で成功を収め、多額の負債を抱えていた会社を優良企業へと育てる。その手腕がさまざまなメディアで紹介され、日本テレビ系で放送された人気番組「マネーの虎」に出演するなど、好評を博す。著書も多く、『仕事・人生・人間関係がうまくいく「すなお」の法則』『デキる女は仕上げがうまい』(ともにあさ出版)『やりたいことを全部やる! 時間術』(日経ビジネス人文庫)等。
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(エッセイスト、ビジネス作家、経営者、講演家 臼井 由妃)

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