お米の代わりに何を食べますか?~お米を減らした世帯で増加した意外なメニューとは~
2025年5月9日(金)17時16分 PR TIMES
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お米メニュー(ご飯食)の減少
2024 年8 月 総務省小売物価統計調査によると米5Kg の小売価格は前年1.3 倍を超え上昇。同じ頃、食卓では お米メニュー(ご飯食)の出現頻度が前年割れとなりました。さらに2025 年3 月には、お米メニューは前比95.8%とさらに低下。お米離れが進む中、食卓ではどのような変化が起きているのでしょうか。
日々の食卓に登場するメニューや材料(商品)のほか、登場した背景(インサイト)などを調査・分析している株式会社ライフスケープマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役:上田健司)の食MAP(R)にて、生活者の食の変遷(メニュージャーニー)に注目することで意外な代替メニューが浮かび上がりました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-78cf8e64fcc42b984bcfdbb11f8b5552-3900x2285.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図1.】お米メニューの家庭内消費Index(1000 世帯1 日あたり出現回数)とお米5kgの小売価格推移_前年同月比
6 割の世帯でお米メニューは減少
【図2.】は、お米メニューの前年増減状況とモニター数の分布を示しています。
2024 年1月〜2025 年3 月(15 か月間)の通期在籍モニターを対象に、1〜3 月のお米メニューの出現頻度を算出。モニター毎の前年増減状況でセグメントしたところ、59%の世帯でお米メニューは前年割れ。なかでも30%の世帯は1 割以上も減少しておりました。お米高騰は生活者に広く影響を与えていることが分かります。
次に、この減少世帯について食卓の様子を掘り下げてまいります。【図3.】はお米メニュー以外に、パン、麺に関するTI 値変化を示しています。
お米メニューの減少が大きい世帯1.では、パンが前年同期比102%、麺が110%と、より麺類が伸びておりました。また、お米メニューの減少がわずかであった世帯2.でも同様に麺が102%と増加しておりました。このことから、お米需要の一部は麺類へ代替されているようにも思います。しかし、どちらの世帯でもお米メニューの減少分を、パンや麺では補いきれていない様子です。どうやら需要がシフトしたメニューは他にもありそうです。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-233d17650c51fc3d737f115a41448d4d-2588x985.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図2.】お米メニューの前年増減比別モニター数分布 【図3.】1〜3 月のメニューTI値と前年同期比
図2.:2024/1〜2025/3 における通期在籍世帯(n214)を対象に、1〜3 月のお米メニュー出現率を算出。
前年同期比よりモニタを4 つに区分
図3.:食卓機会/三食計 指標/TI値(1,000 食卓あたりの出現回数) モニタ条件/2024/1〜2025/3 における通期在籍世帯
お米の代わりに何を食べますか?
【図4.】は前年と比べ増えたメニューと、減ったメニューの10位を表しています。1.・2.どちらの世帯でも、かけご飯やご飯が減少し、ラーメンなどの麺類、テーブルパンやサンドイッチが代わりに増えていることが分かります。しかし、最も増えていたのはヨーグルト? お米代替としては、なかなか想像しえないメニューですから、たまたま増えているだけなのでしょうか?
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-f501bd0cf07b1cb1491a877e4dbf6a60-1358x794.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図4.】1〜3月のメニューTI値 増減ランキング(上位10、下位10)
図4.:食卓機会/三食計 指標/TI値(1,000食卓あたりの出現回数) モニタ条件/2024/1〜2025/3における通期在籍世帯
どうやら、その答えは「お米が減ったシーン」にあるようです。
【図5.】は、食シーン毎のお米メニューのTI値変化を示しています。1.・2.どちらの減少世帯でも、夕食のTI値が最も高いこと、そして朝食や昼食で、お米メニューは減少幅が大きいことが分かります。
お米メニューは朝食や昼食では何かに置き換えても、やはり”夕食ではお米を食べたい”という生活者の気持ちが表れているようにも感じます。この朝食を詳しくみると【図6.】ご飯やおにぎりの他、味噌汁や納豆、煮物が減少し、サンドイッチやシリアル、スープへと置き換わっています。
つまり、お米の置き換えに留まらず、「和食」から「洋食」へと献立自体が変わり、結果的にヨーグルトの出現も増えていたようです。
お米高騰により直接的な代替に注目しがちですが、生活者の食の変遷(メニュージャーニー)にフォーカスすることで、新たな便益が見つかります。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-fac5249334a6989785ef8c0f2870a170-1208x670.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図5.】1〜3月の食シーン別お米メニューTI値と前年比
図5.:食卓機会/朝食、昼食、夕食 指標/TI値(1,000食卓あたりの出現回数)
モニタ条件/2024/1〜2025/3における通期在籍世帯
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-87a5dbca33b96f28c2f165793f8bc262-1750x2459.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図6.】お米メニューわずかに減少世帯(90~99%)の朝食メニュー増減ランキング
図6.:食卓機会/朝食 指標/TI値(1,000食卓あたりの出現回数) モニタ条件/2024/1〜2025/3における通期在籍世帯
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炊飯にも ひと工夫
最後に、お米の置き換えだけでなく、炊飯にも工夫が表れていることをご紹介いたします。【図7.】は、お米を炊く時に一緒に使われた食材の使用率です。このところ大麦やもち麦、燕麦といった麦の利用が増えているようです。お米の かさ増し か、はたまた食物繊維摂取のヘルスケアニーズか? この深掘りはまたの機会にご紹介したいと思います。
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-e730a112223858c6a7d1c30eda1ea7a8-3644x1525.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【図7.】炊飯時の同時食材使用率 (食卓機会:一日計 指標:お米を炊く時に使われた割合)
[画像9: https://prtimes.jp/i/161385/1/resize/d161385-1-714597-pixta_117991139-0.jpg ]
[画像10: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-07b5b2458633b43ac0623af9675c0346-367x147.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【転載・引用について】
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出典:株式会社ライフスケープマーケティング「食MAP(R)」
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[画像11: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161385/1/161385-1-807475fd9f8ba5d4b63ad615ec376c76-175x58.gif?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]株式会社ライフスケープマーケティング
食MAP(R)とは当社が提供するマーケティング情報システム。首都圏30km圏内在住の家族世帯(1998年10月〜)と単身世帯(2008年11月〜)を対象に、食品の購入・調理・消費までをパネル形式で調査したもの。主に食品メーカー様・食品流通業様・食品小売業様における商品開発や販売促進、生活者調査などのマーケティングデータとしてご利用いただいております。