フジHD、ダルトン提案の北尾吉孝氏らの取締役人事案に反対表明…新たに4人の候補を発表
2025年5月16日(金)20時55分 読売新聞
フジテレビの親会社、フジ・メディア・ホールディングス(HD)は16日、6月25日の定時株主総会にはかる取締役の人事案を発表した。新たにファミリーマート元社長の澤田貴司氏(67)ら4人の候補を提案する。大株主の米投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」が提案したSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長ら12人は入れなかった。
新たな候補は、3人が社外からで、1人は社内から。伊藤忠商事出身の澤田氏のほかに、森ビル元取締役で多摩大教授の堀内勉氏(64)、弁護士の花田さおり氏(56)、フジテレビ執行役員財経局長の柳敦史氏(54)を選んだ。
経営体制の刷新を求めるダルトンが提案した人事案については、フジHDは反対を表明した。清水賢治次期社長(フジテレビ社長)は記者団に対し、「会社提案の候補者が最適だ。取締役会の規模を考慮すると取締役の数を増やすことはできない」と述べた。
フジHDが16日発表した2025年3月期連結決算は、最終利益が201億円の赤字(前期は370億円の黒字)で、通期で初めて最終赤字となった。26年3月期の業績予想は、本業のもうけを示す営業利益が前期比86・3%減の25億円とした。