大手企業の春闘賃上げ率5・38%、2年連続で5%台…物価高や人手不足背景
2025年5月22日(木)18時9分 読売新聞
経団連は22日、2025年春闘での大手企業(従業員500人以上)の回答・妥結状況の第1回集計結果を発表した。物価高や人手不足を背景に平均賃上げ率は5・38%となり、前年同期を0・2ポイント下回ったものの、2年連続で5%台に乗せた。
17業種・97社の回答を集計した。平均賃上げ額は138円減の1万9342円だった。
業種別で最も賃上げ率が高かったのは情報通信の7・97%で、非鉄・金属の6・21%、機械金属の6・08%が続いた。ほかにも、訪日客の増加などで業績好調な航空や鉄道、人手不足が顕著な建設などで高い賃上げが実現し、非製造業は5・48%と、製造業の5・34%を上回った。
経団連労働政策本部の新田秀司本部長は「賃上げのモメンタム(勢い)は着実に継続しており、賃上げ定着の手応えは確信に変わりつつある」とした。最終集計の公表は7月下旬の予定。