青木さやか「物価高で節約に挑戦。身に染みてわかった。行き当たりばったりでは無理!お金を持つには、稼ぐか貯めるか。その2択しかない」
2025年2月28日(金)12時30分 婦人公論.jp
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お笑いの仕事だけでなく、女優・エッセイストとしても忙しい毎日を送る青木さん。今回は「節約が得意な人として」を綴ります。
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そもそも苦手な分野
最近のわたしの興味といえば「節約」である。
興味を持たざるをえないという側面もあるが、そもそも苦手な分野。人生の中でどれだけお金がない時代でも節約に取り組んだことはなく、来年稼げばいいぜ!とか、パチンコで一発あてるぜ!とか、思考としてはそちら寄りである。
しかし物価があがりスーパーに行けば体感1.5倍から2倍ほどの支払いに驚く昨今。みかんってこんなに高かったっけ。ニュースから聴こえてくる老後の話で心配になる。年金は個人事業主は少ないし、しかも退職金もない。
おかげさまで、数十年芸能界で生活をさせていただいていて、考えてみるとありがたいことだが来年稼ぐぞ!という希望的観測だけで、毎日を乗り切るほど現実を知らない年齢と体力ではなくなってきた。
家計簿をつけて現実を見る
希望的観測も前向きに持ちつつ、節約もしよう。日経ウーマンさんのお金に関する連載のおかげで、家計簿アプリをつけ始めることからスタートさせた。非常に楽である。
毎日つければいいのだが、結局忘れていて、月の終わりに、ひーーと言いながらレシートと格闘。家計簿をつけることで、お金の使い道を目視することができた。体重計と一緒で、現実を見る!ということが大事だ。
中学3年生の娘に使うお金は兎も角として、高いと思うのは日々の駐車場代。
都内の駐車場は高い、ということはわかってはいる。6時間駐車で2000円、なんていうと、まあ、上限があるだけいいじゃない、と停めるのだが家計簿にまとめてみると月に5万円を超えたりしてきて、自宅マンション駐車場と合わせると8万円を超えてきたりして、これはなかなかだ。
パーキング代20000円
そうそう。駐車場といえば、羽田空港の駐車場で1泊停めておこうと朝の10時台の便に乗るのに8時台に羽田に到着したのだが(わたしにしては非常に早いスタンバイで立派)、なんと羽田空港のパーキングに長蛇の列。
車を入れるのが何時になるかわからないので、焦って蒲田方面に移動し、上限のあるパーキングを探し、あったあったと看板を見上げる。24時間3000円だから、2日で6000円、まあまあ、背に腹はかえられない。
えいや!と停めて、帰りの為にパーキングの看板を写メしてから(偉い!)タクシーに乗り込む。2000円なり。
本連載から生まれた青木さんの著書『母』
翌日夜、空港から蒲田までタクシーで向かい、用意周到6000円分の千円札を準備し、精算してみたら驚いた。なんと!20000円を超えている。
24時間3000円とは、一度限りであった。精算は現金のみ、しかも千円札のみ、というわけで、今度は寒空の中泣きながらコンビニを探し回った。
行き当たりばったりで節約はできない
身に染みてわかった。行き当たりばったりでは、節約はできない。旅だって、さまざまなサービスやお得なプランを駆使して、ずいぶん安く行く人がいる。入念に調べ計画を立てているのだろう。
足元にも及ばないが、わたしの節約。昼過ぎまでの仕事のときは、おにぎり持参。できれば水筒に美味しいホットミントティーを入れて。
お弁当を持参
家ではありがたみなくなんとなく食べているクッキーも、お腹のすいた外出時、カバンにクッキーをみつけたときには、ああ助かった、なんと美味しいものか、と心小躍りする。
自炊は節約の味方
お金を持つには、稼ぐか貯めるか。その2択しかないのだ。いざ節約。コツコツと貯まる楽しみを実感しながら、通帳をニヤリ見る日が待ち遠しい。