【べらぼう 大河絵(べらぼう絵)】第16話 壊れた...“安田源内”の怪演 孤高の天才らしい壮絶ラスト
2025年5月4日(日)17時1分 スポーツニッポン
俳優の横浜流星(28)が主演を務めるNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(日曜後8・00)の第17話が4日に放送される。前回20日放送の第16話では平賀源内役の安田顕(51)の怪演が大きな反響を呼んだ。
同作は「光る君へ」に続く、大河ドラマ第64作。江戸時代の版元で浮世絵師の喜多川歌麿や東洲斎写楽、葛飾北斎らを世に出したことで知られる“江戸のメディア王”蔦屋重三郎の生涯を描く。紫式部を主人公とする「光る君へ」に続き、2作連続で合戦シーンはない、異色の大河となる。主演を務める横浜流星(28)はNHKドラマ初出演。脚本は17年の大河「おんな城主 直虎」を手掛けた森下佳子氏が担当する。
20日に放送された第16話は「さらば源内、見立は蓬莱(ほうらい)」。蔦重(横浜流星)は源内(安田顕)を訪ね、戯作の執筆を依頼するが源内は奇妙な言動を繰り返す。その後、意次(渡辺謙)らのもとに“源内が人を斬った”という知らせが入る…という展開だった。
蔦重の良き理解者であり、商売の助言や後押しをしてくれた源内が“壊れた”。
事業失敗、エレキテルの評判暴落…人間不信に陥った源内の自信と心の崩壊を安田が“鳥肌級”に演じた。まさに孤高の天才の壮絶な最期。源内との会話で意次の関与を感じ詰め寄り「忘八が!」と咆哮する蔦重。その怒りと悲しみの叫びを受け止め、のみ込んだ源内の最高のビジネスパートナー・意次の涙。
「漢」と書いて「おとこ」と読ませる…的な“ベタ”が大好物なオジサン編集者2人は、涙目で熱く語り合い「べらぼう絵」の選定になかなか話が進まない。そんな2人をニコニコして見守り続けた石井さん。そう、もう今回は議論の余地はないですよね。
それにしても、源内が凍えていた牢屋に置かれた白湯は毒か否か——。知らぬが花の吉野山。
第17話は「乱れ咲き往来の桜」。
◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画を手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2023 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2023 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。スポニチアネックスでの大河絵連載は「鎌倉殿の13人」(2022年)から始まり4年目。