映画「幽霊はわがままな夢を見る」監督 親友は林芳正官房長官 「ボンボンだから」と話すも願うは総理就任

2025年5月10日(土)14時44分 スポーツニッポン

 映画監督のグ・スーヨン氏(64)最新作「幽霊はわがままな夢を見る」(23年公開)がDVDで発売された。出身地の山口県下関市で全面ロケされた作品。映画製作が実現に向けて動き出したのは、グ監督が旧知の仲である俳優・加藤雅也(62)と食事をしたのがきっかけだった。

 加藤は、ドラマで共演経験のある女優の深町友里恵(33)が下関出身のため、グ監督に紹介。すると、グ監督の行きつけの店で深町がバイトをしていたことがわかった。すっかり意気投合した3人が「下関で映画を撮ろう!」と盛り上がり、加藤は深町演じるヒロインの父親を演じることになった。

 「The焼き肉ムービー プルコギ」(07年)「ハードロマンチッカー」(11年)「巫女っちゃけん。」(18年)など下関やその近隣都市を舞台にすることが多いグ監督。小説も書くことから昨年亡くなった文芸評論家の福田和也さんとも懇意にしていた。福田さんには「知らないことは書けないだろ?君が知ってて、みんなが知らないことを扱えばいいんだよ」とアドバイスされたことがあり、それ以来小説でも映画でも、忠実にその方針を貫いている。

 今回はヒロイン役の深町が下関出身であることから、より一層地元に特化した。モチーフにしたのも昔からこの地に伝わる「耳なし芳一」。盲目の琵琶法師が平家の亡霊に取り憑かれ、耳を引きちぎられても生き続けた誰もが知っている怪談だ。物語は東京で夢破れたヒロインと芳一が重なり合って、進んでいく。

 グ監督のキャリアのスタートはCMディレクター。エステ事業会社「TBC」のCM「私脱いでもすごいんです」が大ヒットしたことで大きな仕事が回ってくるようになった。

 CM業界の中心にいたため交流関係も広いが、中でも一番の親友が自民党の林芳正官房長官(64)というのは驚きだ。林氏は地元の幼なじみ。東京生まれの林氏は父・義郎氏の出馬に伴い父の地元・下関に転居した。「とにかくボンボンなんでね。子どもの時からなんか泰然としてました。だけど、妙にバランス感覚があって。政治家には向いてたと思いますね」と振り返った。

 95年の参院選に当選後も子ども時代と同様の付き合いが続いた。ある時、林氏に近い職員と話したとき「政治家はすぐに自分の手柄にしようとするんですが、林先生は一切しない。シンプルにその人の手柄と認めてくれる。そんな政治家見たことない」という話を聞いたという。「そのせいか、人望だけはあるみたい。でも、総理とかは強引なところも必要だろうしねえ」。言葉とは裏腹に、次期総理の有力候補でもある親友の晴れ姿を待ち望んでいる様子だった。

 

スポーツニッポン

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