N・フォレスト、30年ぶりの快挙も…交代めぐりオーナーがピッチ上で監督に不満爆発
2025年5月12日(月)9時54分 サッカーキング
ノッティンガム・フォレストのオーナーを務めるマリナキス氏 [写真]=Getty Images
プレミアリーグ第36節が11日に行われ、ノッティンガム・フォレストはレスターと対戦。16分に先制点を許したが、25分にモーガン・ギブス・ホワイトが同点弾を決めると、56分にはクリス・ウッドが勝ち越しゴールを奪ったものの、81分に同点弾を決められ、2−2のドローに終わった。
この結果、勝利すれば来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内となる5位に浮上することができたノッティンガム・フォレストだが、7位のままとなった。それでも、2試合を残して8位ブレントフォードとの勝ち点差が「7」となったため、7位以内が確定し、来季は1995−96シーズン以来、30年ぶりに欧州大会に出場することが決定した。
しかし、降格が決定しているレスター相手に勝利を逃した試合後、ノッティンガム・フォレストのオーナーであるエヴァンジェロス・マリナキス氏がピッチに現れると、ヌーノ・エスピリト・サント監督に不満を爆発させている様子が見られ、緊張が走る事態となった。それでも、マリナキス氏は試合結果に納得がいかなかったわけではなかったようだ。
問題となったのは、87分の場面。直前のプレーがオフサイドだったものの、カウンターからゴール前まで駆け上がった途中出場のタイウォ・アウォニイがボールを押し込もうと滑り込んだ勢いで、ゴールポストに直撃した。状態が心配されたなか、しばらく治療を受けた後に同選手とメディカルスタッフはプレー続行を決断したことで、ヌーノ監督は90+1分に3回目の交代を実施した。
だが、その後にピッチに戻ったアウォニイはプレーできる状態になく、最後までピッチには立っていたものの、ボールに関与することなく、勝ち越しを狙っていた状況の中で8分あったアディショナルタイムで役立つことができなかった。
このことにマリナキス氏は不満を爆発させていた模様で、試合後には自身の行動を弁明しながら、「タイウォの負傷とメディカルスタッフがタイウォの試合続行について誤った判断を下したことに私たちは憤りを感じている」と声明を発表した。
「これは当然のことで、これは私たちがクラブに抱く情熱表れでもある。今日は祝福すべき日だ。なぜなら、ノッティンガム・フォレストは再びヨーロッパの舞台で戦うことが保証されたからね。これは(2021−22シーズンに)昇格を果たした際にサポーターの皆様に約束したことでもある」
「プレミアリーグはあと2試合残っているから、最終戦の最後まで私たちは信じ続け、夢を見続けなければならない。私たちはヌーノとチームをとても誇りに思っていて、親しい関係にある。今シーズンの歴史的な偉業を皆で祝わなければならない」
また、2023年12月からノッティンガム・フォレストを率いて、降格の危機にあった当時のチームを欧州大会出場まで導いたヌーノ監督も試合後、「マリナキス氏との話し合いは、状況と交代をめぐる混乱が原因だった」と今回の事態の原因を明かした。
「(別の)交代をしたこと後に、選手が1人少ない状態でプレーすることになり、皆が苛立ちを感じていた。選手が負傷した時、試合続行可能という情報を得て交代選手を投入したところ、試合続行不可能だと判明した。皆、そのことに苛立ちを感じていた」
そして、公の場でマリナキス氏から非難を受けたことに対して聞かれたヌーノ監督は「私たちがクラブとして成長できたのは、オーナーと彼の情熱のおかげだ。彼は私たちを後押しして、より良いクラブになることを望んでいる」と語りながら、オーナーへの感謝を口にした。
「ビッグクラブになることは彼の情熱であり、彼の願望だ。今日、3万人の観客が同じ思いを抱いていた。私たちはクラブとしてマリナキス家に多大な恩義を感じている」
【ハイライト動画】ノッティンガム・フォレストvsレスター