藤井名人 第4局千日手に「本意ではない」 18日に指し直し 永瀬九段とは3年ぶり3回目
2025年5月17日(土)17時50分 スポーツニッポン
将棋の藤井聡太名人(22)=王将を含む7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑む第83期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は17日、大分県宇佐市の宇佐神宮で第4局1日目が始まり、午後5時3分、先手・藤井が指した61手目で同一局面が4度現れる千日手が成立した。1日目の封じ手時刻6時半までの1時間27分を両者で折半して消費時間に加算。2日目の18日午前9時、先後を入れ替えて永瀬の先手で指し直す。
両者43分を加えることで、持ち時間9時間から残り時間は藤井が3時間44分、永瀬が6時間26分となった。
「千日手は先手番なので本意ではないが、誤算があったのでやむを得ない」。千日手成立後、ガックリとうなだれた藤井は主催者のインタビューに千日手手順の51手目、13分を費やした考慮について「打開策を含めて考えたので時間を使った。(指し直し局は)新たな形で頑張りたい」と語った。
永瀬は「後手番での千日手なので自然」と印象を語り、指し直し局で移る先手番については「(作戦を)考えたい」と語った。両者の対局での千日手は22年6月3日、第93期棋聖戦第1局で2度起きて以来3年ぶり3回目。名人戦7番勝負での千日手は19年4月10日、佐藤天彦名人に豊島将之王位・棋聖が挑んだ第77期第1局以来6年ぶり。