「海軍近代化の第一歩、次は原潜」金正恩氏、新型駆逐艦の進水式で演説
2025年4月29日(火)14時38分 デイリーNKジャパン
北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が25日、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)海軍駆逐艦「崔賢(チェ・ヒョン)号」の進水記念式で演説を行った。
金正恩氏は演説で崔賢号の建造によって、「対空・対艦・対潜・対弾道ミサイル能力は言うまでもなく、攻撃手段、すなわち超音速戦略巡航ミサイル、戦術弾道ミサイルをはじめ陸上打撃作戦能力を最大限に強化できる武装システムが搭載されて多目的水上作戦を遂行できるようになり、その結果、地上作戦に対する海軍の直接的な干渉を高めることができました」と主張した。
また、駆逐艦を「崔賢号」と命名したことに触れて、「帝国主義連合軍を撃滅する行程で、忠実な信念と抜きん出た軍事的資質を持って金日成同志を補佐した金策(キム・チェク)、安吉(アン・ギル)、崔賢(チェ・ヒョン)、姜健(カン・ゴン)同志のようなパルチザン出身の軍指揮官は皆、真の将軍であり実力家でした」としながら、金日成主席を補佐したパルチザン第1世代の革命家らを称えた。
一方、「核戦争を現実化しようとする米国と韓国の事前準備が最も危険な段階に至っている状況とその見通しは、われわれに何を重視し、何をやるべきかを一層克明に教えています」としながら、「今日の駆逐艦の進水は海上武力の近代化の第一歩に過ぎませんが、国家安全の先決的な要求と世界的な海軍武力の発展趨勢に即して海軍戦力を強化しようとするわれわれの雄志を示すには十分です」と米韓への対抗意思を示した。
さらに、「今日の新型駆逐艦の進水式は、朝鮮民主主義人民共和国の海軍強化の信号弾になる」としながら、「2番目の信号弾はほかならぬ原子力潜水艦の建造となる」と宣言した。