ゼレンスキー氏、30日間の即時停戦を呼びかけ…プーチン氏の一方的宣言に「5月まで待つ理由ない」

2025年4月29日(火)20時42分 読売新聞

ウクライナのゼレンスキー大統領=AP

 ロシアのウクライナ侵略でプーチン露大統領が5月9日の旧ソ連の対独戦勝記念日に合わせて一方的に宣言した3日間の一時停戦について、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は28日夜のビデオ演説で「軍事パレードを行う平穏な時間」の確保が目的だと指摘し、「5月まで待つ理由はない」として30日間の即時の全面停戦を呼びかけた。

 ロシアは28日、5月8日午前0時(日本時間8日午前6時)から11日午前0時(日本時間11日午前6時)の間に「すべての軍事行動を停止する」と発表し、ウクライナ側にも順守するよう求めた。5月9日の戦勝記念日の式典には、中国の習近平シージンピン国家主席ら友好国の首脳が出席する予定だ。

 米政策研究機関「戦争研究所」は28日の分析で、露側の狙いについて「ロシアが停戦に関心があるという幻想を維持するためだ」と指摘した。ロシアは米トランプ政権との交渉で、米露関係の正常化や経済制裁の解除などを引き出したいとの思惑がある。

 露外務省によると、セルゲイ・ラブロフ外相は訪問先のブラジルで行った地元紙グロボ(28日付)のインタビューで、ウクライナとの和平の条件について、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟拒否と中立化、2014年に併合した南部クリミアと22年以降に占領する東部・南部4州を国際社会がロシア領と承認することを求めた。米メディアによると、領土に関してはトランプ政権は南部クリミアの承認のみを検討しており、露側が条件をつり上げたことになる。

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