ドコモが5G強化、基地局数は1年間で約20%増 「私も定期的に山手線に乗り、品質測定している」と前田社長
2025年5月10日(土)8時35分 ITmedia NEWS
NTTドコモ、通信サービスの品質向上に注力へ
同社は2024年度、「最重要課題」と位置付けて通信品質の改善に取り組んできたと説明。通信速度(スループット)は、主要都市中心部で前年比20%、鉄道沿線で同30%、山手線周辺では同80%向上したという。前田社長は「私自身も定期的に山手線に乗り、品質測定を行っている」として、その効果を強調した。
イベント時の臨時対応も強化したといい、実施件数は前年比約2倍の232件に上った。基地局や臨時設備の増設による対応を指すものとみられる。SNS上で確認される通信に関する不満の声も、同社によるモニタリング結果では約4割減少したという。
25年度も通信品質の改善を継続する方針で、Sub6や4G周波数帯を活用した5Gエリアの拡充に加え、最新型基地局装置の導入や、HPUE(High Power User Equipment)対応端末の普及を進める。「場所や時間を問わず快適な通信環境の提供を目指す」(同社)
あわせて、ネットワーク構築の抜本的な見直しを進める。組織体制・業務プロセス・調達プロセスの改革により、2026年度には基地局1局あたりの投資単価を20%削減、2027年度にはネットワーク関連投資を300億円規模で圧縮することを目指す。売り上げに対する投資比率(Capex to Sales)の目標は「16.5%以下」を掲げた。