レッツノート「SC」レビュー - Core Ultra シリーズ2搭載の新しい12.4型モデル、デザイン刷新で使い勝手が向上
2025年5月27日(火)14時0分 マイナビニュース
5月27日に発表された12.4型レッツノートの新シリーズ「Let'snote SC」。Core Ultra シリーズ2(開発コード名「Arrow Lake」)を搭載し、従来モデルから性能をアップデート。また本体デザインを刷新したことで使い勝手も向上しています。今回パナソニック コネクトから試用機を借り、堅実に進化した「SC」を短期間試してみました。
○どこが変わった? レッツノート SCの主な特徴まとめ
Core Ultra シリーズ2を搭載
MIL規格に基づいた堅牢品質試験
約919gの軽さ
約12.7時間の長時間駆動(動画再生時。JEITA 3.0)
インタフェースの刷新
外観は「いつものレッツノート」。カームグレイをチェック
まずは外観をチェックしていきましょう。今回試用したのは「レッツノート SC」のカームグレイ。カラーはカームグレイのほか、キーボードや外装が黒いブラックが用意されており、いずれもビジネスシーンで使いやすいカラーとなっています。落ち着いた銀色のカームグレイは従来レッツノートで使われてきたシルバーほど“ギラギラ”しておらず、目立ちにくい点が個人的なお気に入りポイントです。
キーボードの並びに注目、タッチパッドも大型化
レッツノート SCは脈々と続く12.4型レッツノートの最新モデルで、従来の「SR」シリーズの後継機にあたります。プロセッサが新世代になったほか、インタフェースなどを含めたデザイン全体を見直したことでシリーズ名も新しくなりました。
天板、キーボード面、底面は落ち着いたシルバー、ベゼル部分はブラックです。天板は加圧に強いボンネット構造ですが、大きな段差はなくほぼフラットな見た目。キーボードでは大きな変化として、左下キーの並びが従来Fnキーが左/Ctrlキーが右となっていたところ、SCではCtrlキーが左/Fnキーが右と、一般的なキーボードと同じ並びに代わりました。BIOSで従来通りFnキー/Ctrlキーの並びにも変えられるそう。12.4型ゆえのキー間の狭さはあったものの打鍵は問題なく、快適な入力が可能でした。
タッチパッドは、兄弟機となる14型モデル「FC」シリーズと部品を共通化している関係で、従来から大型化しています。これも反応よく快適に操作できました。
電源ボタンの場所も、従来の前面左に配置されていたスライドスイッチから、キーボード奥側のボタン式に変更されました。間違えて押したり、鞄の中で誤操作したりする要素のない場所なのは長所といえるでしょう。
インタフェースは左に集中、D-Sub/SDスロットは省かれる
このほかインタフェースの大きな変化として、搭載ポートからD-Subポート、SDカードスロットが省かれました。D-Subポートの省略は「HDMIに切り替えている顧客が多い」ため、SDカードスロットの省略は「法人顧客の多くから、昨今のセキュリティリスクを鑑みて削除要請が多かった」ためと、市場の総合的なニーズを考慮して非実装としたとのこと。
ちなみにこの2つの端子は従来右側面に配置されており、これらが省かれた関係で必然的に左側面へ主要端子が集まった形です。PCの右側にマウスを置いて左側に電源ケーブルやHDMIケーブルなど必要なケーブルを挿すことができます。
バッテリーの着脱はネジ留めに。スピーカーはサイズアップ
さて、レッツノートといえばバッテリー交換機構です。背面の着脱バッテリーは、これまでスライド式のロック機構だったところ、SCではネジ止め式になりました。交換頻度がさほど高くないことがネジ止め式にした要因とのことで、これに加えバッテリーも「FC」と共通化している部品であることから、コスト削減の意図もあるかもしれません。
搭載スピーカーも従来から大型化。YouTube動画の再生を試してみましたが、ボーカルの声や楽器の音などがクリアに聞こえ個人的には十分満足のいくレベルでした。
「軽さ」と「バッテリー駆動時間の長さ」が印象的
Core Ultra シリーズ2を搭載し、デザインやインタフェースも全面的に見直した「SC」は、短時間使ってみた限りでは「軽さ」と「バッテリー駆動時間の長さ」が印象的でした。
家庭用はかりで計測したところ試用機の重さは901gと軽く、移動中の持ち運びはもとより、社内で場所を移動して使う際にも片手で手軽に持ち運べたことが快適。また性能面だけでなく、デザイン面での大きな進化は仕事利用時の便利さを実感できました。
今回はベンチマークによる検証ができませんでしたが、仕様値では動画再生で約12.7時間、アイドル時で約34.6時間の長時間駆動が可能です(JEITA 3.0基準)。体感ながらバッテリーもかなり持つ印象で、バッテリーの輝度を40%に設定し、PCを使い続けて残量が65%になったところで、約30分のオンライン会議を実施。その後、Webブラウジングとテキスト入力を1時間ほど行った時点でのバッテリー残量は約50%と、安心できるレベルを保っていました。