【セ・リーグ編】プロ野球補強診断2024−25 目玉級を複数獲得の巨人が最高評価 阪神は底上げを念頭に戦うイメージか
2025年1月21日(火)11時30分 ココカラネクスト

甲斐やR・マルティネスらの獲得に成功した巨人は文句なしの最高評価だ(C)産経新聞社
2025年も3週間が経ち、プロ野球界は自主トレの話題が盛んに報じられている。この時期になると、各球団の補強はひと区切りを迎えることが多い。そこで全球団の補強診断を行いたいと思う。今回はセ・リーグ編だ(データは1月19日現在)。
【動画】相手に絶望を! 守護神マルティネスの快投シーン
■各球団のランク付けは?
早速、セ6球団の補強をランク付けしてみたい。独断と偏見の結果、こうなった。
Sランク:巨人
Aランク:DeNA
Bランク:ヤクルト
Cランク:阪神、広島、中日
2024年オフにおける巨人のムーブは凄まじかった。リーグ優勝からのCS敗退が余程堪えたのではないか。
FAで大山悠輔(阪神)と甲斐拓也(ソフトバンク)のW獲りを狙い、大山こそ残留となったものの、甲斐は無事に獲得。当代きっての捕手がセ・リーグに戦いの場を移す。背番号も阿部慎之助監督が現役時代に背負った「10」を与えられ、1年目から主力としての活躍が期待される。
さらに、中日で8年プレーしていたライデル・マルティネスも加入。NPB歴代屈指の制圧力を持つクローザーは「優勝したい」と、早くも鼻息が荒い。これにより大勢が8回に回る予定で、他球団は7回までにリードを奪わないといけなくなった。
また、田中将大の獲得も話題。楽天のレジェンド右腕が、幼少期からの憧れだったジャイアンツのユニフォームに袖を通す。幼なじみ・坂本勇人との共演も楽しみだ。
巨人をCSで破り日本一まで駆け上がったDeNAも、インパクトを残している。濱口遥大とのトレードで三森大貴(ソフトバンク)を獲得。三森は二塁を中心に複数ポジションを守り、走力の高さも魅力。牧秀悟や宮崎敏郎をうまくプロテクトしてくれそうだ。
ドラフトでは上位で竹田祐(三菱重工West)、篠木健太郎(法政大)と実力派投手を指名。両者とも1年目から1軍で使えそうで、悲願のリーグ優勝に向け選手層を厚くしている。あとは外国人補強、定期的に噂されているトレバー・バウアーの復帰は本当にあるのか。まだまだ目が離せない。
ヤクルトはFAで茂木栄五郎(楽天)を獲得。主に二塁、三塁を守る強打の内野手で、25年オフのMLB移籍が既定路線の村上宗隆や、故障が増えている山田哲人を念頭に置いた補強に感じる。
茂木は早稲田大時代に神宮で躍動しており、活躍する姿が想像できる。
投手陣はドラフト1位の中村優斗が即戦力。155キロ超の速球で抑えを務められるかもしれない。ピーター・ランバート、マイク・バウマンの新外国人が機能するかも気になるところだ。
阪神は新外国人以外は目立った補強がなく、現有戦力の底上げを念頭に戦うイメージか。藤川球児新監督の手腕に期待だ。
広島はFAで九里亜蓮(オリックス)が退団。人的補償ではなく金銭補償を選択し、これが吉と出るか凶と出るか。また、野手の外国人入れ替えがどうなるか。
中日はR・マルティネスの流出に加え、福谷浩司もFAで日本ハム移籍。小笠原慎之介はポスティングでMLB挑戦が濃厚。ドラフト組と新外国人カイル・マラーの獲得で彼らの穴が埋まるかは未知数なところだ。
[文:尾張はじめ]