好調クアルタラロが首位。転倒相次ぎ、王者マルティン含む3名が初日で離脱/MotoGPマレーシア公式テスト

2025年2月6日(木)5時30分 AUTOSPORT web

 2月5日、ロードレース世界選手権 MotoGPクラスの2025年シーズンに向けたマレーシア公式テスト1日目がマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われた。トップタイムはファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が記録した。


 同地では、1月31日〜2月2日には今回のセパン公式テストに先駆けてシェイクダウンテストが実施されていた。その際はルーキーライダーおよびテストライダー、そしてコンセッション(優遇措置)が適応されるヤマハのレギュラーライダーが参加していたが、今回はレギュラーライダーの22名が一同集結。さらに初日は、テストライダーであるアンドレア・ドヴィツィオーゾとアウグスト・フェルナンデスが参加している。


 現地は気温20度、路面温度35度で10時にセッション開始時刻を迎えた。18時までと長丁場ではあるものの、アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)とルカ・マリーニ(ホンダHRC)、ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が先陣を切り続々と出走し、テストがスタート。


 序盤から多くのライダーが走り始めるなか、転倒が相次ぐ展開に。2024年に王者に輝きチャンピオンナンバー『1』を掲げるホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)も、クラッシュを喫していた。開始2時間を前に、2度目の転倒時には赤旗の原因となった。その後メディカルセンターに運ばれ、近郊の病院で検査を受けた結果、左手と左足を骨折し残りのテストは不参加になることが発表されている。

ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)/2025MotoGPマレーシア公式テスト


 また、再開後にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)やペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)と続々転倒を喫していた。


 なお、ディ・ジャンアントニオは2024年は第11戦オーストリアGPのプラクティスで転倒した際に左肩を脱臼したため、終盤2戦を欠場しており、久しぶりのライディングとなった。自身の回復具合を確認しながら、テストメニューをこなしていたようだが、転倒した際に左の鎖骨を骨折したことから、以降は走行を見合わせることとなった。


 最終的にテスト初日は、最終的に序盤にトップに立っていたクアルタラロが1分57秒555をマークして首位で終える結果となった。セッション残り30分を前にトップに再浮上し、シェイクダウンに続いて好調さを示した。ヤマハとしては、クアルタラロとリンスに各3台ずつのヤマハYZR-M1を用意しているようだ。


 今季からヤマハのサテライトチームに仲間入りしたプリマ・プラマック・ヤマハのミゲール・オリベイラとジャック・ミラーには、各2台ずつのヤマハYZR-M1を準備。ふたりはマシンへの適応も進めつつミラーは8番手、オリベイラは10番手とトップ10内に入っている。また、テストライダーのドヴィツィオーゾは初日は走行をしておらず、レギュラーライダーたちのサポートに徹していたとのことだ。

マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGPマレーシア公式テスト


 総合2番手には、ドゥカティに移籍2年目にしてファクトリー入りした今季大注目のマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)の名前がある。すでにチームにも馴染めているようで、ドゥカティ・デスモセディチGP25のテストも順調にこなしていたようだ。


 チームメイトのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)はテストメニューに専念しているのか、17番手とドゥカティ勢では最下位に。初日であるため、タイム出しを行っていないと思われるが、2日目以降どのようなタイムを叩き出すのか気になるところだ。


 総合3番手と4番手には、グレシーニ・レーシングMotoGPのアレックス・マルケスとルーキーのフェルミン・アルデグエルが続いている。アルデグエルは事前にシェイクダウンテストから継続しての参加となり、先輩のアレックス・マルケスは今回から合流。ともにドゥカティ・デスモセディチGP24に乗り混み、好調な様子を示した。


 前年度に続いて好調なドゥカティ勢としては、フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)が5番手に。ディ・ジャンアントニオとともに2台のドゥカティ・デスモセディチGPが用意されていたようだが、2日目以降チームとしてはモルビデリがひとりでメニューをこなすことになりそうだ。


 6番手にはホンダ最上位のジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)が入っている。シェイクダウンテストでは、テストおよび開発ライダーの中上貴晶とアレイシ・エスパルガロのみが参加していたが、ホンダとしては今回のテストからレギュラーライダーが合流した。前日お披露目された2025年の新カラーリングを施したホンダRC23Vをライディングしていた。

ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)/2025MotoGPマレーシア公式テスト


 ミルのチームメイトであるルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)は、15番手となったものの、9番手にはヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)とトップ10に2台が入った。ホンダ陣営は、初日においては新しいシートユニットを投入しているようだ。また、ルーキーのソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)は初日最多の70周をこなした。


 KTM勢はトップ10には入らなかったが、11番手12番手にペドロ・アコスタとブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が続いた。アコスタは序盤の13コーナーで転倒があったものの、ビンダーとともにテストメニューを遂行していた。


 また、今季からファクトリーとなるレッドブルKTMテック3は13番手にマーベリック・ビニャーレス、19番手にエネア・バスティアニーニという結果に。アコスタとビンダーに比べてKTM RC16の経験が少ない分、今回のテストではまずマシンへの適応に時間を費やしている様子だ。


 アプリリア勢は、16番手の小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)が最上位となった。シェイクダウンテストにてルーキー最速で終え、今回のテストに臨んでいるが、今回は様々なタイヤを使い分けてテストに取り組んでいる様子。転倒はあったものの引き続きさらなる適応と、ニュースペックのアプリリアRS-GPをテストしていたようだ。

マルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)/2025MotoGPマレーシア公式テスト


 小椋のチームメイトであるラウル・フェルナンデスは、序盤の転倒により左手の中手骨骨折と左足の小指を骨折。そのため、2日目以降のテストは不参加となることから、トラックハウスMotoGPチームとしては小椋がひとりでテストに取り組むことになりそうだ。


 ファクトリーチームのアプリリア・レーシングは、マルティンが早々に離脱したことによりマルコ・ベゼッチがひとりでテストを遂行。ふたりには各3台のRS-GPが用意され、そのうち1台はバルセロナテストで使用したもの、残り2台は2025年型仕様のものだったという。マルティンは2日目以降不在となるため、サバドーリが代わりにテストを務めるとのことだ。


 2日目のマレーシア公式テストも、初日同様に現地時間10時から18時まで実施される。王者マルティンを含めた3名のライダーが早々に離脱と少々荒れ模様だが、2日目はどのようなテストとなるだろうか。

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)
マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2025MotoGPマレーシア公式テスト
フェルミン・アルデグエル(グレシーニ・レーシングMotoGP)/2025MotoGPマレーシア公式テスト
アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)/2025MotoGPマレーシア公式テスト


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