ランボルギーニのLMDh参入発表が保留との噂/新BoP、早速変更の可能性etc.【WECプロローグ・初日Topics】

2022年3月13日(日)15時37分 AUTOSPORT web

 3月12日、アメリカ・セブリングでの公式テスト“プロローグ”により開始された、WEC世界耐久選手権の2022シーズン。スポーツカー世界最高峰の舞台では、さまざまな情報がうごめいている。


 ここではセブリングのパドックから、テストに関する最新状況や、シリーズの未来に向けた噂など、米スポーツカー専門サイト『Sportscar365』の取材による情報をまとめてお届けする。


■エントリー追加・変更情報まとめ


 3月9日に更新されたWEC第1戦のエントリーリストでTBA(未定)となっていた何名かのドライバーが、プロローグを迎えるにあたって決定したほか、テストにのみ4人目のドライバーを登録したチームがふたつある。


 まず、LMGTEアマクラスのチーム・プロジェクト1、46号車ポルシェ911 RSR-19の3人目のドライバーとして、ミシュラン・ル・マン・カップGT3王者のニキ・ルートウィラーが決定した。ルートウィラーはマッテオ・カイローリ、ミケル・ペダーセンとトリオを結成する。ルートウィラーはWECへのフルシーズン参戦は初となるが、2016年にはル・マン24時間に参戦している。


 同じくLMGTEアマクラスのノースウエストAMR98号車アストンマーティン・バンテージAMRでは、第1戦向けのエントリーリストに記載されていたポール・ダラ・ラナ、ニッキー・ティームに加え、デビッド・ピタードとエンリケ・チャベスの名が記され、4名でプロローグテストに臨むことになった。


 このほか、LMGTEアマクラスではデンプシー・プロトン・レーシングが、ミモ・ギドリーを、プロローグでの4人目のドライバーに登録した。1月、IMSAプロトタイプ・チャレンジのデイトナ戦でポールポジションを獲得しているギドリーは、今年のル・マン24時間でプロトンが走らせるウェザーテック・レーシングのポルシェのシート獲得に向けた評価段階にあるものと考えられる。

4人のドライバーでプロローグテストに臨むノースウエストAMR98号車アストンマーティン・バンテージAMR


■アウディに続き、ランボルギーニもLMDhプログラムを保留?


 ランボルギーニがLMDhに関する発表を保留しているという噂が、セブリングのパドックを駆け巡っている。ランボルギーニは過去数週の間に、LMDhプログラムの最終決定を下す予定だったと理解されている。


 ランボルギーニがLMDh規定にコミットした場合、そのデビューは2024年となり、WECおよびIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の双方に参戦するプログラムとなる可能性がある。


 先日、F1参戦を狙うアウディがLMDhプログラムを一時中断したことが明らかとなったが、複数の情報筋は、このプログラムは完全に中止される可能性が高いことを示唆している。


■2022年、LMP2は『さらに遅く』なるよう調整


 昨シーズンも問題となっていたハイパーカーとLMP2、両クラスの“階層化”の促進のため、2022年のLMP2はさらにラップタイムを遅くする調整がされる。


 WECのブルテンによれば、この調整には8kW(約11馬力)の削減をもたらす新たなエンジンマッピング、フロントのダイブ・プレーンの削除、(オレカ07の規定タンクサイズよりも10リッター少ない)65リッターの燃料タンク容量、ディフューザーの50mm短縮に加え、リヤウイングのフラップに10mmのガーニーを追加し「空力バランスを補正」することが含まれている。車両は引き続き、“ル・マン・スタイル”のローダウンフォーム・トリムでレースをすることになる。


 また、パドックの複数の情報筋によれば、LMP2クラスにタイヤを独占供給しているグッドイヤーは今季、インターミディエイト・タイヤを廃するという。スリックタイヤに関しては、今季も2021年と同様の“ミディアム・プラス”コンパウンドが引き続き使用されるものと考えられている。

セブリングを走るユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車オレカ07・ギブソン


■プロローグ終了後、第1戦までにBoPが変更される可能性も


 プロローグ終了後、3月16〜18日に開催される第1戦セブリング1000マイルまでの間に、BoP(性能調整)が変更される可能性が浮上している。


 LMP1ノンハイブリッド車両でハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ・エルフ・チームの代表であるフィリップ・シノーは、同クラスのBoPを決定するため、彼らがFIAとACOからの要請に「従って」作業を行っていると述べている。


 WECのブルテンには「BoPは、WECコミッティの独自裁量により決定される。管理上の誤記訂正を除き、イベント中にBoPを変更することはできない(ル・マン24時間を除く)」と記されているが、プロローグと第1戦は“異なるイベント”とみなされる。


 プロローグを前に、トヨタGR010ハイブリッドのフロント・ハイブリッドシステムに関して、そのアクティベーション・スピードが引き上げられるなどのBoPが発表されているが、これらはプロローグを経て変更される可能性がある。

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