2025年ル・マン24時間のグランドマーシャルと『スピリット・オブ・ル・マン』受賞者が決定

2025年4月10日(木)12時56分 AUTOSPORT web


 ル・マン24時間レースを主催するACOフランス西部自動車クラブは4月9日、6月にWEC世界耐久選手権第4戦として行われる第93回ル・マン24時間レースのグランドマーシャル、および『スピリット・オブ・ル・マン』トロフィーの受賞者を発表した。


 2024年は中嶋一貴TGR-E(トヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ)副会長が務めたグランドマーシャルの役職は、ル・マンで4度の総合優勝経験を持つヤニック・ダルマスが務めることとなった。63歳のダルマスは、6月14日にスタートする決勝レースの直前、フィールドを先導する役を担う。



 ダルマスは1992年にプジョーで初優勝を果たし、その後1994年からはダウアー・ポルシェ962とマクラーレンF1 GTRで連勝を飾った。さらにBMW所属時代の1999年にも勝利を飾ったダルマスは、2002年が最後のル・マン出走となっている。


 また彼は現在もWECのパドックでレースアドバイザー兼セーフティカードライバーとして、重要な役割を担っている。



過去にル・マン24時間を4度制し、現在はWECのセーフティカードライバーも務めるヤニック・ダルマス

 また、ACOは『スピリット・オブ・ル・マン』トロフィーの受賞者として、現役のブロンズドライバーであるフランソワ・ペロードの名を発表した。


 このトロフィーは「耐久レースの価値観、すなわち献身、情熱、チームスピリット、そして粘り強さを体現した人物」に授与されるもの。日本人では過去に通算29回のル・マン出場を誇る寺田陽次郎氏をはじめ、ニッサンのグループCエンジンを開発した後、東海大学を率いてル・マンに挑んだ林義正氏、元TMG代表を務めた木下美明氏、そして2023年にはトヨタ自動車会長の豊田章男氏が受賞している。


 ペロードは2013年のデビュー以来、ル・マンのGTEアマカテゴリーとLMP2カテゴリーで主力ドライバーとして活躍し、2021年(GTEアマ)と昨年(LMP2プロ/アマ)にクラス優勝を果たしている。また、先日行われたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ開幕戦では、プロ/アマクラスのエントリーながら総合優勝も飾っている。


 48歳のペロードは今年13回目のル・マン出場を果たし、マシュー・バキシビエール、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタとともに、AFコルセの155号車オレカ07・ギブソンをドライブする予定だ。


 ACO会長ピエール・フィヨンは次のように述べている。


「今年のル・マン24時間レースにおいて、ヤニック・ダルマス氏とフランソワ・ペロード氏に敬意を表することができ、大変嬉しく思う」


「ヤニック・ダルマス氏は、4つの異なるマニュファクチャラーを擁し、ル・マンで4度の優勝を飾った耐久レースのレジェンドだ。彼の輝かしい実績と継続的な献身的な姿勢は、今年のグランマーシャルにふさわしい理想的な候補者だった」


「フランソワ・ペロード氏は、ル・マンの精神をまさに体現している。アマチュアドライバーのチャンピオンである彼は、情熱に満ち溢れ、その献身的な姿勢は、このレースにおける真の強みだ」


「今年の耐久レースへ向けて彼らの貢献を称えることができ、我々は誇りに感じている」



2025年のル・マン24時間でグランドマーシャルを務めるヤニック・ダルマスと、スピリット・オブ・ル・マンを受賞するフランソワ・ペロード

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