クアルタラロ、殊勲の予選3番手。スプリントのバトルは「どうしても表彰台が欲しかった」/第4戦カタールGP

2025年4月13日(日)13時21分 AUTOSPORT web


 4月12日、2025年MotoGP第4戦カタールGP MotoGPクラスのスプリントがルサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは5位、アレックス・リンスは12位でフィニッシュした。



 土曜日の最初のセッションとなるフリー走行2回目は、気温33度、路面温度51度という暑さのなかで行われた。


 クアルタラロは序盤から好ペースで10周走行し、最初のピットインを6番手で迎えた。リンスは最初のランを早めに切り上げ、リヤタイヤをエイジの浅いユーズドソフトに交換。その後、両者ともに1分52秒台のタイムを記録し、クアルタラロが躍進の3番手、リンスが10番手でセッションを終えた。


 続く予選Q1にはリンスが出走。新品のミディアム/ソフトでコースに出たリンスは、最初のアタックで暫定7番手となった。そしてリヤタイヤを新品に交換して挑んだ2回目のランで、リンスは渾身のラップをまとめ上げ、1分51秒512を記録。0.7秒のなかに10台がひしめく2番手争いを制し、Q2進出の切符を掴んだ。


 リンスの踏ん張りにより、予選Q2にはヤマハの2台が揃って出走した。クアルタラロは計測1周目から1分51秒を記録し、4番手に浮上。リンスは出走した全ライダーのなかで唯一リヤにミディアムタイヤを履いて走行していたが、12番手と振るわず最初のランを終える。


 しかし、各車タイヤを履き替えて臨んだ2度目のランでリンスは大きくタイムアップ。9番手タイムを記録し3列目のグリッド手に入れた。


 クアルタラロはセッション残り約1分のところで驚異的なラップを披露。一時は最上位まで浮上した。その後の他車のタイム更新もあったが3番手を守り切り、決勝とスプリントにフロントロウから臨むこととなった。


 太陽が完全に沈んだスプリントは、2台ともポイント獲得圏内からスタート。ぐるりと回りこむ1コーナーで中団グループは大混雑で、リンスは序盤15番手まで順位を落としてしまう。


 しかしペース自体は悪くなく、4周目にホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)を、6周目にブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)をパスして13番手へ。さらに次のラップでヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が転倒したため12番手まで浮上した。終盤はペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)を猛追。約1.7秒あった差をみるみる詰めていったが、コンマ5秒届かず12位でチェッカーを受けた。


 クアルタラロは、1周目こそ3番手をキープしたが、2周目に入ったところのストレートでフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)にかわされ4番手に後退。後ろから接近するマシンもあったが順位変動はなく、しばらく静かな戦いが続いた。


 前を行くモルビデリとの差が詰まってきた最終ラップ、クアルタラロは3位を狙ってモルビデリの攻略に挑むも、最終コーナーでわずかにマシンが振られてしまい、背後のフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)にかわされ5位でフィニッシュした。


ファビオ・クアルタラロ(予選:3番手、スプリント:5位)


「本当に素晴らしいレースだった。予選では好タイムを出せると思っていたが、ここまでとは想像していなかった。あのラップはひとつもミスがなく、自分でも速さを実感していた。マシンがこのコースに合っていると思うので、それを有効に活用しなければならない。そして僕自身はすべての力を投入しなければならない」


「スプリントではベストを尽くしたが、残念ながら最終ラップで3回もフロントを振られてしまった。どうしても表彰台が欲しかったんだ。そして最終コーナーではフロントを完全に失いフェルミン(アルデグエル)に抜かれてしまった」


「でも今日のことは本当に喜んでいいと思っている。スプリントのなかで多くを学んだ。明日の決勝ではプッシュできるところとタイヤをセーブしなければならないところがある。今日はいい仕事ができたので、データをよく分析して、明日も好スタートを決めていいペースをつかみたい」



ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第4戦カタールGP スプリント

アレックス・リンス(予選:9番手、スプリント:12位)


「スタートで大きく出遅れてしまった。原因を確認しなければならない。それを除けば、今日はいい一日だった。Q1からQ2へ進み、Q2では単独走行中に好タイムが出たのでとても満足している」


「でもスプリントでは、スタートでの問題のあと、あまり良いところがなかった。ベゼッチ、マルティン、ビンダーの後ろにつかまってしまった。ソフトタイヤは僕にとっては正しいチョイスだったが、最後の数ラップで限界ぎりぎりの走りになってしまった。明日はミディアムを選択しようと思う」



アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第4戦カタールGP スプリント


ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第4戦カタールGP スプリント


アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第4戦カタールGP スプリント

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