GRヤリス同士の接戦を勝田が制し開幕2連勝。コバライネンは痛恨のスピンに泣く/全日本ラリー
2025年4月15日(火)18時47分 AUTOSPORT web

4月11日から13日にかけて、佐賀県唐津市を拠点にJRC全日本ラリー選手権第2戦『ツール・ド・九州2025 in 唐津』が行われ、勝田範彦/保井隆宏組(GR YARIS Rally2)が優勝。開幕2連勝を飾った。
競技初日のレグ1に6本、二日目のレグ2も同じく6本、距離にして約105kmとなった12本のSS(スペシャルステージ)で争われた今大会は、ヘイキ・コバライネン(AICELLO速心DLヤリスRally2)のステージベストで幕を開けた。
全長5.15kmのSS1でトップに立ったコバライネンと0.5秒差の2番手で続いた勝田は、続くSS2でベストタイムを刻み、3.4秒差でステージ2番手となったコバライネンを総合順位で逆転する。しかしSS1の再走ステージであるSS4で、コバライネンが今大会2度目のステージウインを飾りギャップをゼロに。さらにSS5、SS6でも最速タイムを記録した元F1ドライバーは総合トップでラリーを折り返した。
午後は追いかける立場となった勝田は2.8秒差の総合2番手。同3番手にはトップから37.5秒おくれた“現チャンピオン”新井大輝(R2R×YAHAGI Skoda Fabia R5)が入り、鎌田卓麻(Castrol TEIN DL SKODA)と奴田原文雄(ADVAN KTMS GRヤリスRally2)が続くトップ5となった。
明けた日曜のレグ2は、前夜に降った雨の影響でウエット路面での戦いに。注目のトップ争いでは、勝田がSS7でコバライネンに16.8秒差をつけてステージベストを刻み逆転に成功すると、午前の3ステージすべてで最速となりギャップを1分3秒にまで拡げてみせる。この大量リードは、SS9でコバライネンがスピンを喫したことによるタイムロスも要因のひとつとなっている。
ライバルに対して大きく遅れを取ったコバライネンは、午後のSS10とSS11、さらに最終ステージのSS12と3連続ベストを刻むが、勝田もセカンドベストで応じ逆転を許さない。最終的には勝田が43秒のリードをもって優勝しコバライネンが2位となった。
3位にはシュコダを駆る鎌田が入り、2023年第4戦久万高原以来の表彰台を獲得している。4位は奴田原、5位は福永修(スミロン☆焼肉ふじ☆CTE555ファビア)で、初日終了時点で3番手につけていた新井大輝は、メカニカルトラブルによりリタイアとなった。
次戦、JRC初開催のイベントとなる『YUHO Rally 飛鳥 supported by トヨタユナイテッド奈良』は5月16日から18日にかけて、2025年シーズン第3戦として実施される。ラリーの拠点となるのは奈良県天理市だ。
■2025全日本ラリー選手権第2戦唐津 順位結果
Pos. | Driver&Co-Driver | Car | Time |
---|---|---|---|
総合優勝 | 勝田範彦/保井隆宏 | GR YARIS Rally2 | 1h21’20.2 |
総合2位 | ヘイキ・コバライネン/北川紗衣 | AICELL速心DLヤリスRally2 | 1h22’03.2 |
総合3位 | 鎌田卓麻/松本優一 | Castrol TEIN DL SKODA | 1h23’23.0 |
JN-2優勝 | 大倉聡/豊田耕司 | AISIN GR Yaris DAT | 1h27’30.8 |
JN-3優勝 | 山本悠太/立久井和子 | SammyK-onルブロスYHGR86 | 1h29’37.6 |
JN-4優勝 | 黒原康仁/松葉謙介 | itzz YH TCSR AN スイフト | 1h29’26.7 |
JN-5優勝 | 河本拓哉/有川大輔 | DL CUSCO WM TWR OTS TAKATAデミオ | 1h33’06.1 |
JN-X優勝 | 天野智之/井上裕紀子 | TRT・DL・RAV4 PHEV | 1h35’05.9 |