求められる水準は「フェルスタッペンと同じではない」 レッドブル生き残りを懸ける角田裕毅が“示すべき役割”とは?
2025年4月17日(木)18時0分 ココカラネクスト

フェルスタッペンの同僚として活動する角田。彼に求められる役割とは。(C)Getty Images
電撃的なシート交代から約2週間。F1界の常勝軍団であるレッドブルの一員となった角田裕毅は、着実に前進している。
現地時間4月13日に行われたバーレーンGP決勝で、昇格後2戦目を迎えた角田は9位でフィニッシュし、今季の初入賞を果たした。昇格後初参戦となった日本GPではQ1から失速し、ポイントを獲得できていなかっただけに、チームに対する貢献を遂げたと言えよう。
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エースのマックス・フェルスタッペンが6位に終わるなど苦しいレースを強いられたレッドブルにあって、数少ないポジティブ要素となった。10番手スタートとなった中で、一時6位にまで順位を上げるなど安定した走りを披露。角田本人は「満足はしていない」と語ったものの、セカンドドライバーとして求められた「目に見える結果」を残した。
高いポテンシャルを示した角田には、レッドブル首脳陣もしたり顔だ。クリスチャン・ホーナー代表は、英衛星放送『Sky Sports』で「ユウキは非常に堅実な週末を過ごした。ポイント圏内でフィニッシュし、かなり良い走りを見せてくれた」と評価している。
名門幹部による率直な好評を受け、海外メディアでも角田にはポジティブな評価が居並んでいる。米誌『Sports Illustrated』は、角田がセカンドドライバーの前任者であるリアム・ローソンと同じ2レースを消化したことをクローズアップ。「2台のマシンがポイントを獲得するのは今シーズンのレッドブルでは初めての偉業だ」とし、24歳の日本人に求められている役割を改めて示している。
「エースとして君臨するマックス・フェルスタッペンのチームメイトは、専用マシンであるRB21でしばしば苦戦を強いられており、4度チャンピオンに輝いたフェルスタッペンのパフォーマンスと比較すると見劣りしている。そうした状況でセカンドドライバーに求められる基準はフェルスタッペンと同じ水準ではなく、フェルスタッペンのパフォーマンスにどれだけ近い成績を残せるか」
バーレーンGPのQ1では、絶対的な王者に肉薄するドライビングも見せた角田。課題であったブレーキ面でも改善の兆しがみられており、現地時間4月18日から始まるサウジアラビアGPも興味深いものとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]