JFAメディカルセンターで診療報酬の不正請求 当局が監査 開設者の日本サッカー協会は謝罪
2025年4月17日(木)20時14分 スポーツニッポン
日本サッカー協会(JFA)は17日、JFAメディカルセンター整形外科クリニック(JMC、福島県楢葉町)で診療報酬の不正請求があり、東北厚生局から戒告の通知を受けたと発表した。
JFAは「JFAメディカルセンター東北厚生局による監査の結果について」と題したリリースを公式サイトで公表。JMCおいて、外来リハビリテーションを施術するに当たり一部診療に適切なリハビリテーション前診察が行われていなかったことを契機に、東北厚生局による個別指導および監査が23〜24年に実施された。
今月8日付で通知された監査の結果は「不正請求」で、「実際には医師が診察を行っていないにもかかわらず、医師が診察を行ったものとして、再診料、運動器リハビリテーション料及び消炎鎮痛等処置に係る診療報酬を請求していた事実」などがあり、戒告処分を受けた。
JFAは、外部法律事務所の弁護士らの協力の下、独自に本事案の事実認定と原因究明を行ってきたという。「結論として、法的な責任は、第一義的には、診療報酬請求に係る権限を付与された医師が負っているとの判断が示されました」と説明。一方で「開設者としてのJFAが法令を遵守するための適正なガバナンス体制の構築や必要かつ適切な人員配置が不足していたことも否めないとの判断も調査結果において示されており、公益財団法人であるJFAとして、上記判断を真摯に受け止めております」とした。
JFAは、不当請求の総額を確定させて速やかに診療報酬の自主返還を実施すること、再発防止に取り組むことを表明。「改めまして、クリニックの開設者として、患者様やご家族、保険者様、全国のサッカー関係者の皆様、パートナー企業の皆様をはじめ、多くの方々にご心配とご迷惑をおかけしたことについて、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
JFAメディカルセンターは2009年、福島県、楢葉町、日本サッカー協会、Jヴィレッジの協働により開設された。