中日・大島洋平の「生きる道」を考える 40歳シーズンで再び居場所を掴むには

2025年4月18日(金)16時10分 ココカラネクスト

2軍で調整する大島の再起に期待だ(C)産経新聞社

 球界屈指のヒットメーカーが慣れない稼業に苦しんでいる。中日・大島洋平のことだ。

 竜打線を長年けん引してきた巧打者は、昨季から主に代打での起用に。今季も開幕から安打が出ず2軍降格。今年11月に40歳を迎えるなか、苦しいシーズンを送っている。

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 大島といえば2010年の入団以来、中日を攻守で支えてきた外野手で、今や数少ない優勝経験者のひとりだ。2012年から23年の12年間、100試合出場&120安打以上をマークし続ける安定感は他の追随を許してこなかった。

 その状況が変わったのが昨季で、時の政権の方針により若手優先の煽りを受け出番が激減。代打での出場が大半を占めるように。また、脚と肩の衰えもあってか、守るのは左翼に限定されていた。結果、自己最少の75試合出場にとどまり、打率.198とらしからぬ数字が並んだ。

■オープン戦ではまずまずだったが…

 今季は例年通り春季キャンプは2軍でじっくりと調整。3月初旬のオープン戦から1軍に合流すると、8〜9日の日本ハム戦(エスコンF)では2試合で3安打2打点の活躍。いずれも指名打者での出場だったが、健在ぶりを示した。

 オープン戦を打率.263とまずまずの数字で終え、開幕を1軍で迎えるも、そこからがうまくいかない。開幕から10打席ノーヒット、四球を1つ選んだのみで4月11日に登録抹消された。上に上がってくるのが同じ左打者の高橋周平、ジェイソン・ボスラーだったので、致し方ないところだ。

 惜しむらくは唯一のスタメンだった4月4日、ヤクルト戦で結果を残せなかったことか。この日は「7番・左翼」で出場したが、内野ゴロ2つで代打を出されてしまった。

■2軍で精力的に汗

 2軍降格後の大島は、精力的に実戦で汗を流している。

 4月15〜17日の大阪遠征(オリックス戦)に同行すると、15日の試合ではいきなり先制の適時三塁打をマーク。次の打席では四球を選び、すかさず盗塁。左翼守備も無難にこなしており、まだまだ健在だというところを見せた。

 こうなると、気になるのは今後の動向について。基本的には身体が動けているので、本人が望めば実戦の機会は与えられるだろう。ただ、1軍に戻った時の起用法は代打中心になるのは間違いないため、どんな状況でゴーサインが出るかは少し考えあぐねる。

 一つ言えるのは、元気でい続けること。それが必須条件になるだろう。個人的には10日間で戻るというより、DHのある交流戦で切り札的な役割を担えたら良いと思うがどうだろうか。

 2000安打以上の実績と技術は錆びついていないーー。苦境が続くなか、再びその手でチャンスを切り開く背番号8の勇姿を見せてもらいたい。

[文:尾張はじめ]

ココカラネクスト

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