選抜王者の横浜 盤石のスタメンに割り込む指揮官期待の1年生
2025年4月18日(金)8時0分 スポーツニッポン
昨秋の明治神宮大会に続き、今春の選抜で19年ぶり4度目の優勝を飾った横浜(神奈川)に新しい風が吹き込んだ。
最速152キロ右腕の織田翔希(2年)、背番号1のエース左腕、奥村頼人(3年)の二枚看板を中心とした鉄壁の投手陣に加え、2年生から主将を務め、バットでも優勝に大きく貢献した主将の阿部葉太(3年)など盤石の布陣の中、4月に入学したばかりの1年生が確かな一歩を踏んだ。
12日に行われた春季神奈川県大会3回戦の市ケ尾戦。登録メンバー25人のうち、4人の1年生がベンチ入りを果たした。中でも注目が集まるのがU15日本代表にも選出された川上慧。初の公式戦は「6番・右翼」で先発出場するも、2打数無安打だった。それでも村田浩明監督は「思いきりがいいですね。あれは多分慣れてきたら相当打つと思いますよ。(打席内容は)悪くなかった」と太鼓判を押す。同じく1年生の福井那留は4回から登板し、1回0/3を2安打無失点で2三振を奪い上々のデビューを飾った。試合後には「長所である強い真っすぐと変化球の切れを出せた部分もありました」と初々しく語った。
村田監督は「今回の春の大会は“新しい選手を求める”と選手に言っている。ほかの選手もさらにチャンスが来ると思って練習してくれると思っているので、その相乗効果で春にしっかりと本物になって夏に挑みたいと思ってます」と1年生起用の意図を明かしている。
秋春連覇で現在は公式戦21連勝中。松坂大輔を擁した98年は44連勝で甲子園春夏連覇を遂げた。偉大な先輩たちの記録超えへ準備は整った。今年は横浜黄金世代から目が離せない。(記者コラム・小林 伊織)