天心「スキンヘッド恐怖症」 世界前哨戦でトラウマ克服宣言 左構え攻略は武居戦にも必須

2025年4月19日(土)4時30分 スポーツニッポン

 ◇バンタム級10回戦 WBC1位・那須川天心《10回戦》WBA6位 ビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)(2025年6月8日 有明コロシアム)

 WBC世界バンタム級1位の那須川天心(帝拳)が6月8日にWBA世界同級6位ビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)とノンタイトル同級10回戦で対戦することが18日、都内のホテルで発表された。プロ7戦目で自身初の左構えの相手となり、今秋にも予定する世界初挑戦の前哨戦となる。WBC世界同級王者の中谷潤人(M・T)はIBF同級王者・西田凌佑(六島)と自身初の王座統一戦に臨むことも決まった。

 来たる世界初挑戦に向け、那須川がボクシング転向後初の左構えの相手に挑む。2月の前戦で前WBO世界バンタム級王者モロニーに大差判定勝ちし「前回、自分の実力は世界に通用することは自分自身でも見ている人も分かったと思う。あとは前哨戦をしっかりクリアすること」と気合が入った。17日には昨年10月に獲得したWBOアジア・パシフィック同級王座を返上。「ここからが勝負」と世界に向けた本格的な準備期間に入る。

 「今の世界王者はサウスポーの選手が多いので、それに向けて」とサンティリャン戦の狙いを明かす。世界主要4団体の日本人王者は両構えの堤を含めれば全員が左構え。来春にも対戦が待たれる同じキック出身の武居由樹戦に向けてもサウスポー攻略は必須だ。

 悪夢を払拭するためにも負けられない。神童と呼ばれたキックボクシング時代、18年大みそかのエキシビションで元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)に1回TKO負け。格闘人生で唯一の汚点となった。「スキンヘッド恐怖症。そこのトラウマを克服したい」と苦笑しながら3戦ぶりのKO勝利も見据え、同じく髪をそり上げたサンティリャンを下して世界への扉を開く。

 23年6月のWBA世界同級挑戦者決定戦では僅差判定負けも、フェイントを駆使する“くせ者”世界ランカーとの対決。「今までやったことのないタイプ。候補の中で一番強い選手を選ばせていただいた。打ち負けてはいけないというのはある」と世界初挑戦へ弾みをつける勝利を目指す。 (伊東 慶久)

スポーツニッポン

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