バルサ、セルタとの壮絶撃ち合いを制す！　一時2点ビハインドも、後半ATにハフィーニャがPKで逆転弾

　ラ・リーガ第32節が19日に行われ、バルセロナとセルタが対戦した。

　前節終了時点で22勝4分5敗を記録し、勝ち点「70」を獲得して首位を走るバルセロナ。2位につけるレアル・マドリードには勝ち点差「4」をつけており、2シーズンぶりのラ・リーガ制覇に向けてシーズン終盤戦をひた走っている。それだけでなく、コパ・デル・レイ（スペイン国王杯）でも決勝へ進出。チャンピオンズリーグ（CL）では、15日に行われた準決勝セカンドレグのドルトムント戦を1−3で落としたことで、2025年に入ってからの公式戦で初黒星を喫したが、6シーズンぶりに準決勝へ駒を進めており、2014−15シーズン以来の3冠を狙える状況にある。

　ラ・リーガで再び連勝街道へ戻りたい今節は、『エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス』にセルタを迎える。前節終了時点で12勝7分12敗の成績を残し、勝ち点「43」を積み上げているセルタの順位は、現在7位。来季ラ・リーガからのCL出場枠が「5」に広がったことを受けて、2003−04シーズン以来のCL出場も非現実的とは言えない立ち位置だ。

　そんな両者によるゲームは、バルセロナが勢いを持って試合に入る。2分には右サイド深い位置に入り込んだフェルミン・ロペスからの折り返しを、ロベルト・レヴァンドフスキがダイレクトで合わせるなど、序盤から決定機を作り出す。

　スコアが動いたのは12分。バルセロナは敵陣へ相手を閉じ込めた状況で、イニゴ・マルティネスが中央を破るパスを差し込むと、最終ライン手前のスペースで前を向いたフェラン・トーレスがドリブルを開始。中央へ持ち運んでから右足を振り抜くと、グラウンダーの強烈な一撃がゴールに吸い込まれ、バルセロナが先制に成功。フェラン・トーレスは今季のラ・リーガにおけるゴール数を10に伸ばし、レヴァンドフスキ、ハフィーニャに続いて、3人目の2桁スコアラーとなった。

　だが、バルセロナリードの時間は長くは続かない。15分、パウ・クバルシからの背後をめがけたボールを処理したところから、セルタが反撃へ転じる。クリアボールを拾ったマルコス・アロンソが左足のアウトサイドでスルーパスを送ると、右サイド大外でこのパスを引き出したパブロ・デュランが、最終ラインとGKの間にダイレクトでグラウンダーのボールを折り返す。飛び出したGKヴォイチェフ・シュチェスニーは触ることができず、ボルハ・イグレシアスが無人のゴールに流し込み、セルタが試合を振り出しに戻した。

　1−1で後半へ折り返すと、立ち上がりの52分には次の1点が生まれる。セルタの最終ラインで顔を上げたヨエル・ラゴがロングフィードを蹴り込むと、フレンキー・デ・ヨングとイニゴ・マルティネスが重なってしまい、背後へボールが流れる。この隙を見逃さなかったB・イグレシアスが、ボックス右から狙い澄ました一撃を叩き込み、セルタが逆転を達成した。

　B・イグレシアスの勢いは止まらない。62分、ダニ・オルモの乱れたパスを拾ったセルヒオ・カレイラが、背後めがけて長いボールを蹴り出すと、またも抜け出したのはB・イグレシアス。GKシュチェスニーとの1対1を冷静に制し、ハットトリックを達成した。

　バルセロナとしては、2点ビハインドという苦しい状況に立たされたが、今季の“ブラウグラナ”はこのままでは終わらない。64分、敵陣中央でジュール・クンデからのパスを収めたレヴァンドフスキが斜めのパスをつけると、反応したハフィーニャは背後へスルーパス。ボックス左のスペースへ走り込んだダニ・オルモが1点を返す。

　直後の68分には、敵陣でのボール奪取から2次攻撃へ移り、右サイドでボールを受けたラミン・ヤマルが左足でインスイングのクロスボールを供給。このボールをハフィーニャがヘッドで叩き込み、試合を振り出しに戻した。

　3−3で後半アディショナルタイムに突入すると、ボックス内でアーリークロスを引き出したダニ・オルモがファウルを受け、バルセロナにPKが与えられる。このPKをハフィーニャが豪快に叩き込み、バルセロナが遂に逆転に成功。試合はこのままタイムアップを迎えた。

　バルセロナとしては、一時はラ・リーガで14試合ぶりの黒星が頭をよぎるような試合展開だったものの、鮮やかな逆転勝利を達成し、再び連勝街道へ戻った。一方、セルタは敵地で2点をリードしながら、2試合ぶりの白星を逃している。

　次節、バルセロナは22日に浅野拓磨所属のマジョルカと、セルタは23日にビジャレアルと、それぞれホームで対戦する。

【スコア】
バルセロナ　4−3　セルタ

【得点者】
1−0　12分　フェラン・トーレス（バルセロナ）
1−1　15分　ボルハ・イグレシアス（セルタ）
1−2　52分　ボルハ・イグレシアス（セルタ）
1−3　62分　ボルハ・イグレシアス（セルタ）
2−3　64分　ダニ・オルモ（バルセロナ）
3−3　68分　ハフィーニャ（バルセロナ）
4−3　90＋8分　ハフィーニャ（PK／バルセロナ）


【ゴール動画】壮絶な撃ち合いを制したのはバルセロナ