ミキハウス・伊藤 二塁、三塁、遊撃守れるユーティリティープレーヤー「ピッチャーを助けられるように」
2025年4月20日(日)8時0分 スポーツニッポン
ミキハウスが誇るユーティリティープレーヤーが、入社6年を目を迎えた伊藤将大内野手(27)だ。二塁、三塁に加え、遊撃もこなせる守備力はチーム随一。地道な練習を積み重ね、グラブさばきを磨き上げてきた。
「守備には自信があります。一つのエラーで流れは変わる。確実にアウトにして、ピッチャーを助けられるようにしたい」
ノックの際には、試合を想定した動きを心がける。捕球してから送球するまでのタイムを、いかに短縮することが出来るか。練習かからコンマ1秒にこだわることで、「試合の中でも慌てることなくできています」と成果を口にする。一方で、オフシーズンや個別練習では「捕球の形」を強く意識。基礎の部分も疎かにすることがないからこそ、堅実な内野守備でチームを救ってきた。
「ここ2年間は貢献できていない。持ち味は出塁率。昨年は三振の数も多かったですし、それでは出塁率も落ちますので」
バッティングでは、二つの自己改革を試みた。陣田匡人監督との面談では、昨季の三振率が高かったことを改めて確認。近年はつなぐことに意識が傾いていたあまり、待球することが多くなっていたが、今季は「初球から甘い球をしっかり振りに行く」ことをテーマに課した。技術面では従来、始動の際に高く上げていた右足を「自分の感覚の中では半分ぐらいの高さ」に修正。トップも早めにつくるようにすることで、投球をじっくりと見る「間」が生まれ、コンスタントに安打を放つようになった。22日から開幕するJABA京都大会を前に、今春実戦は13試合で打率・429。三振はわずか1で、同大会では上位打線を任される可能性もある。
「四国大会では勝ちきることができませんでしたが、京都大会ではしっかり3勝して、まずは決勝トーナメントに進出することを考えてプレーします。京都で優勝できれば都市対抗予選にもいい流れで臨めますし、しっかり頑張ります」
四国大会では予選リーグで敗退したが、準優勝した東芝と終盤まで熱戦を演じた。陣田匡人監督も「野球勘がよく、センスがある。セカンド、サード、ショートを守れるなど器用さもあります」と一目置く存在。小技もできる万能型の左打者が、チームに勢いをもたらす快音を響かせる。