【阪神】「もう一度、野球をやらせてください」プロ初先発初勝利、ドラ1ルーキーの恩師が語った中学時代の秘話

2025年4月21日(月)5時0分 スポーツ報知

甲子園で応援した恩師・岡田裕司さん(カメラ・石田 順平)

◆JERAセ・リーグ 阪神8—1広島(20日・甲子園)

 阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、広島戦でプロ初先発初勝利を挙げた。12球団新人最速星を挙げた左腕は、奈良・橿原市立八木中に入学後、柔道部へ入部。約10か月間、在籍した。当時の柔道部顧問で、現在は同市立新沢小の教頭・岡田裕司さん(51)が、柔道部時代の秘話を明かすとともにエールを送った。(取材・構成=直川 響)

 伊原、プロ初勝利おめでとう。アルプススタンドから見た伊原は、中学時代と比べて体がたくましくなって、太ももはパンパン。とても楽しそうでしたね。こちらはハラハラ、ドキドキでしたけど(笑)。

 今でも入部した時のことは覚えています。てっきり、野球部に入るものだと。とてもびっくりしました。あれは、入部当初のことでした。職員室に伊原の友人がやってきて、私が叱られたんです。「何で陵人を柔道部に入れたんや。野球うまいねんで」と。だから、柔道部でいいのかな、とずっと思っていました。

 本人は練習熱心で、一度も遅刻や欠席はありません。運動能力が高いだけあって、メキメキ上達していきました。大会ではなかなか経験者には勝てないのですが、負けん気が強い。初心者の中ではトップクラスでしたし、すぐに黒帯(有段者)も取れていたはずです。

 でも、やっぱり野球が忘れられなかったんでしょう。1年時の2月、「もう一度、野球をやらせてください」と頭を下げにきた時は、覚悟が決まったように見えた。気持ちは伝わっていたので、止めることはなかったです。伊原にとっての生きる道は野球だったと思います。今のまま楽しそうに野球を続けてくれたらうれしい。私は伊原の登板日を楽しみに応援させてもらいます。

スポーツ報知

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