【皐月賞】ミュージアムマイルでモレイラ騎手が神G1連勝「ダービー乗りたい」

2025年4月21日(月)7時0分 スポーツ報知

ミュージアムマイル(右)が差し切り1冠目。断然人気のクロワデュノール(手前左)が2着でスタンドは悲喜こもごも

◆第85回皐月賞・G1(4月20日、中山競馬場・芝2000メートル、良)

 第85回皐月賞・G1は20日、中山競馬場で行われ、3番人気のミュージアムマイルが鋭い末脚を繰り出し、断然人気の2歳王者クロワデュノールを2着に下して3冠初戦をつかんだ。昨年を0秒1更新する1分57秒0のレースレコードV。ジョアン・モレイラ騎手(41)=ブラジル=は桜花賞(エンブロイダリー)に続き2週連続となる今春G13勝目。上位5頭が、日本ダービー(6月1日、東京)への優先出走権を得た。

 1強と言われた皐月賞。その雰囲気を打ち破ったのは絶好調男のモレイラが駆るミュージアムマイルだ。圧倒的な支持を集めたクロワデュノールが直線半ばで先頭に立つと場内のボルテージは最高潮。そこに襲いかかったのが4角10番手からぐいぐいと加速していたリオンディーズ産駒だ。外から一気に2歳王者をパス。鞍上が「レース前もレース中も意識した」というライバルに、1馬身半差をつけて1冠目を奪取。強敵退治を完遂した。

 決してスムーズなレースではなかった。中団で流れに乗った向こう正面では「ベストな環境ではなかった」とモレイラが振り返るほど馬群が密集し、他馬とぶつかる場面があった。それでも鞍上は「落ち着いてからリズムが戻って、馬がよく応えてくれた」と不利な状況を克服し、最後の末脚につなげた。高柳大調教師は「見ていてハラハラしたけど、騎手が周りを見ながらうまくフォローしてくれた」と手腕を称賛。馬の力と鞍上の技術が結集した勝利だった。

 報知杯弥生賞ディープインパクト記念4着から初のタイトル奪取。「パドックでまたがった瞬間から状態の良さを感じた」とモレイラが表現したように、大舞台で万全な状態に仕上げた陣営にとってはクラシック初制覇。「うれしい限りです」と指揮官も笑顔が弾けた。

 この1か月でG14戦3勝と大活躍のモレイラが「ひょっとしたら特別な馬になるかも」と評価する皐月賞馬は当然、日本ダービーが視野に入る。28日で今回の短期免許が切れる鞍上は、あくまで騎乗依頼があればと前置きしたうえで、「スケジュールを抜きにすれば乗りたい」とダービー騎乗に含みを持たせた。今年の短期免許は残り1か月。本人が申請すれば騎乗が可能。競馬の祭典で新たに誕生したヒーローの手綱を執るのは誰か。マジックマンの動向からも目が離せない。(浅子 祐貴)

 ミュージアムマイル 父リオンディーズ、母ミュージアムヒル(父ハーツクライ)。栗東・高柳大輔厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算6戦3勝。重賞初勝利。総獲得賞金は2億8257万9000円。馬主は(有)サンデーレーシング。

スポーツ報知

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