井上尚弥のスパーリングパートナー・石井渡士也が日本王者に RE:BOOTジム男子初のタイトル
2025年4月22日(火)22時38分 スポーツ報知
日本スーパーバンタム級新王者に輝いた石井渡士也(カメラ・勝田 成紀)
◆プロボクシング ▽日本スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座決定戦10回戦 〇同級1位・石井渡士也(10回TKO)同級2位・福井勝也●(22日、東京・後楽園ホール)
日本スーパーバンタム級1位・石井渡士也(RE:BOOT)が同級2位・福井勝也(帝拳)を10回2分38秒TKOで下し、新王者に輝いた。2013年のRE:BOOTジムオープン以来、男子初のタイトルとなった。
石井が試合終了間際、連打からの右ストレートでトドメを刺した。レフェリーが割って入った瞬間、コーナーに飛び上がって絶叫。しゃがみ込んでキャンバスをたたき、喜びを爆発させた。悲願の男子王者誕生に涙を流す射場哲也会長と抱き合い、2人で喜びを分かち合った。
23年10月に当時の日本同級王者・下町俊貴(グリーンツダ)に挑んだが0—1で引き分け、王座にあと一歩届かなかった。2度目の挑戦。「1回タイトルをやっていたのがアドバンテージになったと思う」と序盤から焦ることなく、ジャブ、左ボディーを的確に当ててポイントを重ねた。
最終回の猛攻を振り返り「最後は福井選手が出てきてくれたのでチャンスだと思った。ストップできたのは神様のおかげ。やってきたことのお釣りがきた」とうなずいた。
試合直前まで、米ラスベガスでの防衛戦を控えた4団体統一王者・井上尚弥(大橋)のスパーリングパートナーを務め、合同練習にも参加して強化した。
「月間MVPが欲しいな。狙っていたので」と頬を緩めた新王者は、次戦について「インターバル中に座っているのが見えた」という同級3位・津川龍也(ミツキ)との対戦を希望。「タイプ的にも似ているから面白い試合になると思う」と話した。
射場会長は「石井は普段のジムの練習でも先頭に立って引っ張ってくれた。いままで背負わせ過ぎていたので、今後は自分のために上を目指して欲しい。石井をはじめとして、みんなで強くなっていってチーム力で戦っていきたい」とジムのさらなる発展を見据えた。
戦績は、石井が9勝(6KO)1敗2分け、福井が8勝(6KO)1敗。