【ラグビー】埼玉 トンガ出身のフィナウ、先輩・稲垣啓太に自ら聞いて成長「どういうスクラムが嫌なのか」
2025年4月23日(水)6時0分 スポーツ報知
埼玉のルーキー、リサラ・フィナウ(カメラ・大谷 翔太)
ラグビー・リーグワン1部でレギュラーシーズン1位の埼玉は22日、熊谷市内で練習を行った。この春、大東文化大を卒業し、13節の浦安戦(3月29日)から出場しているプロップのリサラ・フィナウが取材に応じ「(試合に)出ようという気持ちはあったけど、出られるとは思っていなくて。実際に出て、まだパフォーマンスは出せていないと思う。みんなラグビーの知識とかレベルが高すぎて、それについていかないと」と語った。
189センチ、125キロの体格。「3番」では大学の先輩でもある藤井大喜や元日本代表のヴァル・アサエリ愛などいる中、出場機会をつかんだ。ハイレベルなチームを選んだのは「その人たちがいるからこそ、来たかった」とフィナウ。「試合に出るのが難しいかもしれないけど、その人たちの経験を聞きながら、一緒にやる。自分が何を勉強したいかを聞いたりすると、自分なりに助かる」と、意識の高さをのぞかせる。
W杯3大会連続出場のプロップ稲垣啓太は、フィナウの練習中の態度について名前を出して評価。「トイメン」となる1番の大先輩には、「どういうスクラムが嫌なのか」を自ら聞き、助言も受けたという。押し方、力の入れ方、プレッシャーのかけ方など「自分のやり方は、もしかしたら相手にきかないかもしれない。それをガッキーさんに聞いて『自分の嫌なところはどこですか』と。それに対して、いろいろと準備をしています」と、積極的な姿勢を試合出場につなげた。
自慢のパワーとともに「テクニックをすごく教えてくれた。覚えるのが大変だけど、それもアサさんからアドバイスをもらったり、ガッキーさんからアドバイスをもらったり」。日々成長を遂げるルーキーは「(強みは)ボールキャリー。スクラムもディフェンスも磨いて、勉強していきたい」と頼もしい。トンガ出身のフィナウは、将来日本代表入りも目指すという。「チームのモチベーション、勢いを作る存在になりたい」と、3季ぶりの優勝を目指す埼玉の大きな原動力となる。