伊東勤氏 巨人・山崎の「カウント球のフォーク」は打者を惑わす
2025年4月24日(木)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人2—0中日(2025年4月23日 東京D)
【伊東勤 視点】今年の巨人・山崎はフォークの割合が増えている。ストライクを取るフォークと、決めにいく落差のあるフォーク。特に左打者の外に逃げるように落ちるフォークが効いている。このフォークを生かしているのが内角への直球とスライダー。直球は角度があるしスライダーも切れがある。内外角をうまく使われて左打者は狙いを絞れない。
右打者にはシュートがある。初回2死一、二塁で中田の内角に2球続けて三塁ゴロ。4回の1死満塁でも木下にカウント2—2から内角をえぐってバットをへし折った。右へのフォークも精度が高い。打者は追い込まれる前に積極的に打とうとするが、カウント球でフォークがくるので何を狙っていいのか戸惑う。5回で103球。粘られているように見えるが、打者に思い通りのスイングをさせていない。結果的に無失点。試合の中で強弱をつけて、駆け引きができるようになればさらに安定感が増す。戸郷不在の投手陣で太い柱になっている。(スポニチ本紙評論家)