【高校野球】神村学園が3年ぶり5度目の栄冠 プロ注目の最速150キロ右腕・早瀬朔が好救援
2025年4月25日(金)6時0分 スポーツニッポン
◇高校野球春季九州大会第5日 決勝 神村学園5—1西日本短大付(2025年4月24日 長崎県営)
決勝が行われ、神村学園(鹿児島)が西日本短大付(福岡)を5—1で破り22年春以来、3年ぶり5度目の優勝を飾った。プロ注目の最速150キロ右腕・早瀬朔投手(3年)が6回から2番手で登板し、4回をパーフェクトに抑える完全救援だった。
長崎の空に神村学園・早瀬の絶叫がこだました。1メートル85の長身右腕は6回から登板。この日、最速148キロをマークした直球を武器に選抜8強の相手打線をパーフェクトに抑えた。四つの三振も奪い「絶対に勝たせるピッチングをする!と決めていたのでうれしい」と笑みを浮かべた。
汚名返上だった。1回戦の壱岐戦に先発したが、5回11安打4失点。逆転勝ちしたが、小田大介監督から「神村学園のエースのボールじゃない。一球一球に思いがこもっていない」と叱責(しっせき)された。登板がなかった決勝まで、ダッシュやメディシンボールを使って体の切れを出す作業をしてきた。
1月に左の骨盤を骨折したが、少しずつ球数を増やすなど強度を上げ「もうフルで投げられます」と表情は明るい。県内チーム相手には練習試合含めて42連勝中だ。「てんぐにならず“自分たちは弱いんだ”っていう気持ちでやっていきたい」と慢心はなかった。 (杉浦 友樹)
◇早瀬 朔(はやせ・さく)2007年(平19)8月30日生まれ、兵庫県丹波市出身の17歳。小学2年時に西脇ワイルドキッズで野球を始める。中学は神戸中央ボーイズに在籍。神村学園では1年秋からベンチ入り。好きな投手は阪神の才木浩人。1メートル85、78キロ。右投げ左打ち。
≪打線が振るわず…≫西日本短大付は今春の選抜8強を引っ張った強力打線が振るわなかった。4番・佐藤仁(3年)が適時打で挙げた1点に抑えられるなど13三振。それでも西村慎太郎監督は「最終日まで戦えたことがプラス」とポジティブに捉えた。夏の福岡大会では県勢では55年夏の小倉以来70年ぶりの3季連続出場がかかる。指揮官は「しますって書いておいてください」と誓いを立てていた。