巨人77年ぶりの屈辱 阪神に開幕から5連敗…マルティネス、大勢と強みの「最強救援陣」も生かせず 浮き彫りになる「弱点」
2025年4月26日(土)21時7分 ココカラネクスト

阿部監督は8回に投手交代を告げる際にボールをじっと見つめた(C)産経新聞社
巨人は4月26日の阪神戦(甲子園)に2−6と敗れ、開幕から阪神戦において5連敗となり、これは伝統の一戦を戦う相手に1948年以来、77年ぶりの屈辱ともなった。
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先発は左腕・石川達也。好調な阪神打線に4回3安打1失点と粘りの投球を見せていたが、チームは5回から継投に入る。
1点をリードする5回から登板したフォスター・グリフィンは二死二塁から代打、渡辺諒に適時打を許し同点とされるも、6回は三者凡退と抑え、7回からは左腕・中川皓太につなぐ。ここも二死一、二塁のピンチを迎えるも空振り三振で失点を防ぐ。
一進一退の攻防の中、2−2で迎えた8回は4番手で登板した田中瑛斗が阪神打線につかまる。
一死一、二塁から5番、大山悠輔の左翼線への適時打で勝ち越しを許すとなおも一死満塁の好機に坂本誠志郎に左越え2点適時二塁打を許し一死二、三塁となった場面で、ベンチはスイッチを決断。左腕の高梨雄平を送り込むも、小幡竜平に中犠飛を許すなど、流れを止められず。結局この回は4失点、試合を決定づける場面となった。
巨人打線は8回に一死満塁の好機があったが、トレイ・キャベッジのライナー性の打球を小幡が好捕と相手守備の堅さにも阻まれ、得点に結びつけられなかった。
そして、誤算は開幕前は「最強救援陣」と話題を集めた、大勢、ライデル・マルティネスの2人を出す展開になかなか持ち込めないことにもある。
当初の展望では、巨人では絶対守護神のマルティネスが9回、8回に大勢とブルペンの厚みが増したことで、他球団も「攻撃は6回まで」「早めに点を取らないと」と警戒を強めていたが、この試合のように終盤までもつれる展開となると起用のタイミングも難しくなってくる。
そのためにも試合序盤で得点シーンを作り、リードを保っておくことが求められるが、ここまで思うような展開が作れていない。リーグ連覇を狙うチームの昨年からの課題である得点力がなかなか上がってこないことも、苦しさを増す要因となっている。
敗れた阿部監督は8回の攻防が分岐点になったとした上で3連戦最終となる27日の試合は絶対負けられない試合と位置づけ、「総力戦」になるとした。
東京ドームの3連敗に続き、敵地甲子園で3連敗となれば、不穏なムードも漂う。今度こそ、大勢、マルティネスが登場できるような展開を作れるか。27日は要注目の試合となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]