巨人・阿部監督「何とか1勝してほしい」67球で交代・戸郷の次戦は中4日で25日ヤクルト戦の見込み

2025年5月21日(水)5時0分 スポーツ報知

4回を投げ終えた戸郷(右)と話す阿部監督(カメラ・竜田 卓)

◆JERA セ・リーグ 阪神4ー0巨人(20日・甲子園)

 巨人は阪神・才木を打ち崩せず、わずか5安打で今季5度目の零封負け。再び貯金がなくなった。伝統の一戦は今季2勝8敗となり、10戦で8敗は史上初の屈辱となった。今季初勝利をかけて“6度目の正直”となった戸郷翔征投手(25)は初回、森下に伝統の一戦では4戦連発となる先制2ランを被弾するなど、4回6安打3失点で4敗目。67球で降板したことで、次戦は中4日で25日のヤクルト戦(東京D)が浮上。エースの奮起なくして巻き返しはない。

 圧倒された。敵地・甲子園で完封負け。今季の対阪神は2勝8敗となり、開幕から阪神戦10戦8敗は球団史上初の屈辱となった。先発・戸郷が初回、森下に145キロ内角直球を左翼席に運ばれ「巨人戦4戦連発」となる2ランを浴び、味方の失策も絡んで3失点。阿部監督は「今日の打線を見てもらえれば分かるけど、なかなか大量点を取れる打線じゃないからね。痛い失点になっちゃったよね。その中でミスもあったし、そういうことをしているようじゃ勝てないよね」と悔しそうに振り返った。

 出はなをくじかれた戸郷だが、2回以降は修正して追加点を阻止。その中で3点を追う5回の攻撃で代打を送った。4回67球6安打3失点での降板に「それはこっちの事情があるので」と説明した阿部監督。攻撃に転じるとともに、あえて少ない球数で代えたことから、次回登板は中4日で25日のヤクルト戦(東京D)に変更の見込みとなった。

 キャンプの取り組み、菅野が抜けた投手陣を引っ張ろうとする姿を見て、2年連続で開幕投手に指名した。4月には不振による2軍再調整の時間も与えたが、巨人の開幕投手では5人目の6戦未勝利となった。それでも、この日は最速151キロを計測するなど、少しずつ明るい兆しもある。阿部監督も「すごく状態は上がってきていると思うし、何とか1勝してほしいっていうね。本当にその気持ちなんだけど」と本来の姿を取り戻すことを願っている。

 当初は25日の日曜日のヤクルト戦は堀田が先発予定だった。だが、1週間後は3連戦ではなく、27、28日の富山、金沢での広島2連戦。21、22日の阪神戦に先発予定の井上、山崎が中5日で回ることが可能だ。日程面の理由と、先発投手の最大の良薬である白星を早くつかんで戸郷に復調してほしいとの思いも含めて、ローテ再編になったとみられる。期待しているからこそ中4日の荒療治。愛のムチで刺激を与える。

 「エースに勝ち星がつくとチームが変わる」と話していた阿部監督。勝率5割に逆戻りし、首位・阪神とは3・5ゲーム差に開いて踏ん張りどころだ。巻き返しへ戸郷の力は不可欠。開幕投手の復活なくして浮上はない。(片岡 優帆)

 【巨人記録室】今季、巨人は阪神戦10試合を消化し、2勝8敗となった。巨人が阪神戦10試合時に2勝以下だったのは、1勝(7敗2分け)だった84年、2勝(7敗1分け)の62、75、03年に次いで5度目になるが、いずれも7敗止まり。10試合時に8敗は過去、3勝7敗の39、48、04、08、10、23年の6度を合わせて10度あった7敗を上回りワーストになった(ほかに37年秋に7戦全敗が1度ある)。

 阪神戦の8敗のうち、3敗が戸郷。これで、戸郷自身は開幕4連敗となってしまった。巨人で開幕4連敗は、昨年7連敗の赤星以来になるが、開幕投手に限ると、9連敗の74年高橋一三、6連敗の23年ビーディに次いで3人目。また、自身のシーズン4連敗は初めてになる。

 今季の戸郷は4月4日阪神戦が3回、同11日広島戦が3回1/3で降板し、この日が4回で、5回未満の降板が3度目。昨年は5回未満の降板が一度もなかったのに今年は6戦で3度と、試合を作れていない。(福山 智紀)

スポーツ報知

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