金村義明氏、初回の攻撃に出た巨人と阪神の差「ここぞの場面で襲いかからないと」ヘルナンデスの消極姿勢に疑問
2025年5月21日(水)5時15分 スポーツ報知
初回2死二塁、空振り三振に倒れたヘルナンデス(カメラ・今成 良輔)
◆JERA セ・リーグ 阪神4ー0巨人(20日・甲子園)
序盤の攻防に両チームの勢いの差が如実に表れていた。巨人は初回2死二塁からキャベッジが四球を選び、一、二塁としたが、続くヘルナンデスが、才木の直球を簡単に見逃した。言うまでもなく、四球の直後は初球から勝負するのが鉄則だ。解せないと思っていたら、その後はハーフスイングと空振りで3球三振。これではチームの士気も上がらない。
対照的に阪神は初回1死から佐藤輝が歩いた直後に、大山が戸郷の初球を左前にはじき返した。これが追加点につながったが、巨人も阪神打線のように、ここぞの場面で襲いかからないといけない。故障者続出で阿部監督もオーダーを組むのに苦心しているのは理解できるが、淡泊さばかりが目についた。岡本の穴は埋まりようがないし、とにかく好球必打でつないでいくしかない。
守りでも初回の泉口の送球エラーは致命傷になった。4回の攻撃の中山の右中間への当たりは見事だったが、アウトになってはいけない場面での三塁憤死はもったいなかった。若い選手を使っているから仕方がない面もあるが、守備、走塁をもう一度、引き締めないと勝負にならない。勝率5割に戻った今こそ、踏ん張りどころだ。(スポーツ報知評論家・金村 義明)