赤星憲広氏 投手力・攻撃・機動力・守備すべての要素が最高の形で絡みあい勝利を引き寄せた
2025年4月27日(日)5時15分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 阪神6—2巨人(2025年4月26日 甲子園)
【赤星憲広 視点】見応えのある試合で、阪神が粘り強さを発揮した。投手力、攻撃、機動力、そして守備。すべての要素が最高の形で絡みあって、勝利を引き寄せた。藤川監督が推し進める積極的な野球が、チームの勢いにもつながってきた。
同点に追いついた6回から救援4投手の継投で無失点。6回2死でキャベッジに四球を与えた岡留から、藤川監督は島本投入を決断。回またぎで7回も0点にすると、8回は及川が小幡の好捕にも助けられ、1死満塁を無失点で切り抜けた。
阪神のブルペン陣は及川、島本、岡留と岩貞、漆原がここまで防御率0・00を記録。ゲラの不調などで選手を入れ替えながら、それぞれがしのぎを削り、誰がどの状況でもいけるブルペンをつくってきた。だからこそ積極的な起用もできる。一方の巨人は勝利投手の権利まであと1回というところで先発・石川からグリフィンにスイッチして同点にされた。いい負け方だったとは言えない結果になってしまった。
阪神は攻撃でも意識的に仕掛け、動いている。初回に右中間に適時打した佐藤輝は迷いなく二塁に進んだ。動くことでリズムをつくり、好循環を呼んでいる。新人・伊原の先発の前にカード勝ち越しを決めたのも、いい流れだ。 (スポニチ本紙評論家)