【フローラS】7番人気の素質馬が人気馬まとめて完封!8年ぶり重賞Vの名手シュタルケ「パーフェクト」本番も一発狙う
2025年4月28日(月)6時30分 スポーツ報知
カムニャック(右)がレースレコードで重賞初勝利(カメラ・荒牧 徹)
◆第60回フローラS・G2(4月27日、東京競馬場・芝2000メートル、良=2着までにオークスの優先出走権)
オークストライアルの第60回フローラS・G2は27日、東京競馬場で行われ、7番人気のカムニャック(シュタルケ)が重賞初V。2着のヴァルキリーバースとともに優先出走権を獲得した。
ようやく素質馬が目覚めた。カムニャックは直線の入り口で馬群をさばいて抜け出すと、堂々と先頭に躍り出た。水を得た魚のように大きなフットワークで脚を伸ばして、実力上位の人気馬をまとめて完封だ。自身8年ぶりのJRA重賞制覇となったドイツの名手シュタルケは、「レースはパーフェクトでした。これだけのパフォーマンスができてオークスを迎えられるのは本当にうれしいと思います」と満面の笑みがはじけた。
ベテランの腕が光った。前半は少し行きたがる面を見せたが、うまく我慢をさせて脚をためることができた。短期免許で来日中の51歳のベテランは、この中間の追い切りに2度騎乗して感触をつかんでいたのは大きかった。「かかったと言っても、そこまでではなかった。距離が延びることは全く問題ないと思う」と、本番へ手応えをつかめた。
昨年8月の新馬戦(中京・芝2000メートル)は、3馬身半差の完勝で素質の片りんを見せるに十分だった。しかしマイル戦だったその後の2戦は、秘める力を発揮できずに終わっていた。友道調教師は「新馬の後、なかなか調子が上がってこなかったが、ようやくここにきてという感じ。右肩上がりに良くなっているので」と、能力を再確認できて喜びもひとしおだ。
トライアルで見事に“一発回答”をしてみせて、今後は引き続きシュタルケでオークス(5月25日、東京)へ挑む予定だ。「もともとオークス向きだと思っていた。やっぱり東京の2400のG1は取りたいですよね」と友道師。3代母に95年のオークス馬ダンスパートナーを持つ血が、府中の杜で騒がずにはいられなかった。(坂本 達洋)
カムニャック 父ブラックタイド、母ダンスアミーガ(父サクラバクシンオー)。栗東・友道康夫厩舎所属の牝3歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算成績は4戦2勝。総獲得賞金は6346万円。重賞初勝利。馬主は金子真人ホールディングス(株)。