新潟MFミゲル・シルヴェイラ 広島撃破弾!来日初の“大仕事” チーム2勝目で17位に浮上
2025年4月30日(水)4時30分 スポーツニッポン
◇明治安田J1リーグ第13節 新潟1—0広島(2025年4月29日 Eピース)
明治安田J1リーグ第13節が29日に行われ、J1新潟はアウェーで広島に1—0で競り勝った。前半は相手に主導権を奪われたが、後半に入ってから盛り返し、途中出場のMFミゲル・シルヴェイラ(22)が後半40分に来日初ゴールとなる決勝点。4試合ぶりの白星で今季2勝目を挙げ、順位を17位に上げて降格圏から脱した。次節は5月3日、ホームでFC東京と対戦する。
うれしい、うれしい加入後初ゴールだ。途中出場のシルヴェイラが、後半40分に右足でゴールを奪う。チームを降格圏から脱出させる決勝点に、喜びも倍増。「いろいろハードワークもしてきて、結果が出てうれしい」。満面の笑みで、値千金の一撃を振り返った。
耐えに耐えた前半から後半に盛り返し、勝ち点1ではなく、3を得るために同36分に投入された。得点場面は冷静だった。左サイドのMF奥村のクロスに「(長谷川)元希が目の前にいたので、いい距離を保つためにポジションを修正した。もしボールが通ったらフィニッシュできる位置で待っていた」。狙い通り、MF長谷川が頭で少し触ったボールにファーサイドで反応。「ゴールの近くにいたので、どこに蹴るかを意識していた」と、相手の日本代表GK大迫の股を抜いてネットを揺らした。
16歳でブラジルの名門フルミネンセでトップチームデビューし、U—17ブラジル代表にも選ばれた逸材。抜群のテクニックを生かしたトップ下タイプのアタッカーは、2月の加入から「自分と周りの選手たちとのシンクロに苦労してきた」と振り返る。第4節のC大阪戦から第11節の京都戦までの約1カ月半はベンチ外が続いたが、常に自分が表現したいプレーとチームの戦術の落としどころを探ってきた。「時間がたてばたつほど、みんなともかみ合わせられるところが出てきた。結果も出たので、いい道に進んできた」と初ゴールの手応えを口にした。
今季2勝目で17位に浮上した樹森監督も「日本に慣れてきて、ミゲルがトレーニングで一番、点を取る。点が生まれると期待を込めて起用して、応えてくれた。ありがたい」と目を細める。指揮官からの信頼も増すばかりの男は「自信がつく経験になった」と力を込める。若き才能が本領を発揮すれば、さらに順位は上がっていく。
○…前半だけで11本のシュートを浴びながら、我慢強い守備から盛り返した。奥村が「クロスに早く戻ろうとやっていた」と言うようにサイドハーフも含めて集中力を維持。前半は奪ったボールをすぐに失う場面が目立ったが、DF稲村も「90分を通して(パスを)つなぎ倒そうと話していた」と振り返る。保持にこだわり、後半は相手が下がって許したシュートは2本。中2日の試合ながら無失点に抑え、稲村は「今日はやりきった」と誇った。