G党も胸スッキリ!サヨナラ勝ち呼んだキャベッジ「最後の最後まで決して諦めない」同点弾&激走決勝ホーム
2025年5月2日(金)5時5分 スポーツ報知
12回2死一塁、吉川のサヨナラ打で歓喜しながら生還する一塁走者のキャベッジ(捕手・坂倉=カメラ・小林 泰斗)
◆JERA セ・リーグ 巨人4×—3広島=延長12回=(1日・東京ドーム)
最後は無我夢中で激走した。トレイ・キャベッジ外野手(27)が打って走って、まさかの小技もありで躍動した。3—3の延長12回2死から左前打を放つと、続く吉川の打球が右翼線へ。大股で走って三塁を回ると、サヨナラのホームを踏んだ。激闘を制した興奮からか、ほぼ速度を緩めず一塁ベンチの手前まで足を進めた。
「もうずっと、12回を通してチーム一丸となってベストを尽くしてきましたので、最後の最後まで決して諦めないと。そして全力を尽くすという気持ちでいきました」
値千金の一発を放ったのも頼もしい助っ人だ。2—3の6回先頭。カウント2—2から左腕・森浦の149キロ直球を振り抜いた。打球は左中間席へ。同点の5号ソロに、一塁を回ると拳を握って雄たけびを上げるほど感情をむき出しにした。
「先制を許したけど、それでも粘り強く戦って。そして同点に追いつきましたので、自分としても非常に興奮しました。神に感謝するよ」。来日初の逆方向弾。試合前練習から広角に打ち飛ばす姿勢が、実戦でも表れた。
本人の言葉にもあったように、3点のビハインドを背負ってのスタートだったが、粘り強く戦った。追いつくための貪欲な姿もあった。4月9日のDeNA戦以来の「2番」での出場で、初回1死走者なし。188センチ、92キロの体から相手の意表を突くセーフティーバントで安打とした。「塁に出て、そしてチームの得点につながる活躍をしようと常日頃から心がけていますので、今日それができたんじゃないかな」。今季4度目の猛打賞でチームの力になった。
マイナー時代の18年には栄養学を学び、食にトレーニングにストイックな体脂肪6・9%の男は心も体も鋼だ。「野手も投手もみんなが心を一つに同じ目標に向かっているチームっていうのは強いと思う。そういう姿を見せられたんじゃないかなと」。みなぎる闘志を持って戦うキャベッジの存在は、今やチームに不可欠。G党の胸を熱くさせる奮闘を見せ続ける。(田中 哲)